OZ さんの感想・評価
2.8
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
ドキッ!女だらけの学園生活
原作のライトノベルは未読だが
オススメして頂いたので観てみる事にした2011冬アニメ
■ドキッ!女だらけの学園生活■
女性にしか操る事が出来ない兵器「IS」を
何故か動かす事が出来る唯一の男性 主人公 織斑 一夏が
女性しかいないIS学園に入学し
前途多難な学園生活を描いた
学園系ロボットハーレム作品『インフィニット・ストラトス』
今作品の長所は一にも二にもキャラクターであり
とにかくヒロイン達の可愛さを堪能する作品だ。
大半のハーレム系作品は
主人公が"ほぼ無条件で異性から好意を寄せられる"
とりあえずモテる設定が多い中
今作品は一味違う。
何故なら女性にしか動かす事の出来ないISを
唯一動かせる上にルックス 性格共に良く
加えて女生徒しかいない学園でただ一人の男性なのだから
ヒロイン達が多少惚れっぽくても
好意を抱かれるのは頷けるのである。
モテる条件(設定)を自然にクリアしている作品は
案外少ないので好印象だ。
主に秀でていたのは演出面で
ISを用いての空中戦はCGを上手く駆使した
滑らかかつハイスピードな攻防が爽快。
中でも雲が大事に描かれており
奥行きや空の高さを感じさせてくれ
より速さを際立たせている。
作者 弓弦 イズル先生はエロゲーの企画 原案も担っている事から
ラッキースケベやセクシーカット等
ベタなイベントを得意としているのだろう。
女性に囲まれた学園生活は
何かと気苦労が絶えなさそうだけれど
まさに男の夢が詰まった羨ましい作品である。
■萌えはあっても燃えない■
上では評価したい点を挙げたが
ここからは惜しい!と感じた点を挙げたい。
まず今作品はキャラクターが全てであり
それ以上でもそれ以下でもない。
メインヒロイン5人と担任で一夏の姉 織斑 千冬
眼鏡で巨乳の副担任 山田 真耶の教師達を含めて
キャラクター達に萌えられるかに掛かっている。
しかし ヒロイン達の見た目こそ可愛いものの
残念ながら中身は薄っぺらいの一言。
ToLOVEる的ハプニングシーンでは魅力を発揮するが
反対に言えばそこでしか「おっ!」と感じられる事はなく
全体を通して内面描写が少ない為か
要するに台詞や仕草での"表面上の魅力"しかないのである。
そして最大の弱点はストーリーに尽きるだろう。
単純にブヒれるハーレム展開だけなら優秀だが
核となるシナリオは唐突な展開が多く
また敵の存在も曖昧であり
方向性が最後までボヤけたままなのだ。
特に軍事的な事柄に及ぶと
矛盾や破綻している点が浮き彫りになってしまう。
戦闘においての戦術は一切描かれず
能力差を機体の性能で片付けてしまったり
海上封鎖している戦闘領域に密漁船が現れたり
最強の敵機相手に交戦するのは生徒で
教師は戦わず海上封鎖にあたっていたり等
真剣味を増せば増す程に説得力が無くなり
同時に緊迫感も欠けてしまうのは致命傷だ。
ストーリーの弱点をキャラクターでカバーしているが
萌えはあっても燃えない展開な為
世界観に入り込み辛いのが惜しいと感じてしまうのである。
■あとがき■
学園ハーレム系として名高い作品でしたが
本編12話+OVA1話の計13話
思っていたよりも楽しめなかったです。
印象に残ったのは
ハイスピードで展開されるバトルシーンと
花澤 香菜さんの演じるシャルが可愛かったくらいかな。
シナリオに関しては
破綻している点が多く評価以前の問題でした。
今作品はシリアス無しで一夏とヒロイン達が
終始イチャイチャしているだけのラブコメであったなら
ずっと楽しめた気がするよ。
シリアスが要らないとまでは言わないものの
折角 設定は凝っていたのに
活かせずあやふやとなってしまった印象だね。
ストーリーは元より
キャラクターのみで勝負しているので
そこに魅力を感じられなかったのが大きく響いたな。
ハーレム系としては良く出来ているのかもしれないですが
好みの作風ではなかった為 評価は厳しめになりました。
満足度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆ (2)