scNRH17801 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
日本が戦争するアニメ
アニメ史上最高傑作のアニメとして焼きついている。
2000年代アニメの最高傑作。
このアニメはセカイ系だとか恋愛だとかの作品テーマ性で支持を得ている、得ていたらしいが私にとってそんなものは魅力でもなんでもなかった。
私が最終兵器彼女を見たきっかけは日本が再び戦争する物語、それだけにあった。宇宙戦艦ヤマト、パトレイバー2、ジパング、沈黙の艦隊、ザ・コクピットといったアニメ作品ぐらいしか日本が戦争をするという物語のテーマとしてぶち上げたものはない。
日本が戦争をする、日本が戦争に巻き込まれるという、未だにタブー視されているグレーゾーンの物語のテーマ性に堂々と踏み込んだ作品としてこの最終兵器彼女は高評価に値する。
ある日突然日本が戦争になり、何の関係もない少女が人間兵器になって戦争を戦い、生き抜く。人間として兵器として生きる、そんな物語性に大きく引き込まれた。今みたいなメカ少女とか兵器少女とか擬人化とかが流行る前の2000年代のアニメだ。露骨な萌えがなければ、ギャグも、茶化しもない。
話数を進めるごとに戦争はどんどん過酷になっていく。どんどん苦しくなっていく戦時下の暮らし、人間兵器としての立場が、リアリティに溢れ、下手な戦争映画よりよっぽどリアルだった。
要するに私はこのアニメを戦争物アニメとして高評価している。情け容赦も救いもなく、ただ追い詰められていくだけの戦争の過程がまじまじと描写されていたアニメだった。