生来必殺 さんの感想・評価

3.9
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

この儚くも美しい絶望の世界で、えぐり込むように打つべし！

サンライズが得意とするロボットアニメをファンタジーテイストで仕上げた感じの作品。
マナと呼ばれる魔法と竜が存在する世界の物語。
敢えて言うならばＳＦファンタジーというジャンルに属すだろう。

構成要素は複雑でロボットバトルを主軸としつつも
成長や友情、差別問題、進化論、百合、ラブコメ、寝技、エロ
裏切り、復讐、時にはシータとパズー、コスプレ、メイド、エロ
合唱、高速タックルからの寝技、拘束からの寝技、エロ、ボソンジャンプ
ふしぎの海の寝技、独立戦争、君主論、エロ、下品、そしてエロ、等々と
非常にバラエティに富んだ内容がぎっしり詰め込まれているのである。

この量的ボリューム感にもかかわらず、非常に小気味いいテンポで話が
進行することからストーリーには入り込み安く、本作は意外により多くの人に
受け入れられる作品と言っていいかもしれない。

問題は毎回の如く繰り返されるサービスカットであるのだが、
余程の拒絶反応を示す人でないなら笑って許せるレベルであるのだが
それにしても、ややしつこいと思わなくも無いところが・・・

キャラについてはそれぞれが魅力的で、それぞれの見せ場があり
このキャラの多さにもかかわらず、それ相応に描けていたのはお見事。
声優の存在感がキャラ付けのプラスに寄与したのも重要な要因。

本作について一番評価したいのは、水樹奈々自身が作詞したという
主題歌「禁断のレジスタンス」。
この唄の世界観がなんとも嵌っているというか、物語的に主人公に合っていたように感じたのだが、
主題歌の世界観に比べると、物語の方には深みがもう一歩足りないというか
えぐり込むような一撃がもっと欲しかったような気がした。

作品トータルで考えたら、どこかで聞いたような話が多いものの
見る価値大いにある流石のサンライズ！
納得のできる仕上がりになってることは間違いなし。



何もかもの展開が早すぎなのが気になったのだが・・・・
{netabare}
エロの要素はあれほど必要だったのだろうか？
物語に抑揚をつけテンポを良くすることに一定の効果をもたらし
どこかで聞いた新世界の展開にフェイクをかますこともできたようだ。

主人公の覚醒のタイミングが早すぎる？と最初は思ったが
能力的覚醒と人格的成長を別に時間差攻撃的に描いているのは新鮮だった。

置き去りにされたようなコスプレ娘が最終的に成長してくれたことも安心材料。
{/netabare}