ダレイオス さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
序盤のドタバタコメディから重たい現実へのシフト
自称元中二病患者の主人公の勇太が高校生になった時からスタートして
現在も中二病らしいヒロイン六花との出会いから始まる。
ただし出会いはあっさりしていてわざわざ知り合い出ない所から
始まるにしてはあんまりインパクトがないですね。
1話冒頭でこれをすませるなんて意味がわかりません。
普通最低でも1話前半の5分~10分かけて出会いまでシチュエーションの
お膳立てを整えるのが普通ではないでしょうか
主人公とヒロインの出会いにしてはあっさりしすぎていて
えっ?これでいいと思ってしまいました。
そして内容はぱっと見て学園+萌え+ドタバタコメディ+中二病について考えるアニメで
序盤の主な展開は中学時代、中二病だったらしい勇太が
現在はいかに中二病は恥ずかしいことと考えていて
その自分の黒歴史も言える思い出を思い出すたびに自己嫌悪におちいり
後悔の念に駆られるが展開だった。
子供のころ馬鹿なことをして大人になりなんでそんな馬鹿なことをしていたんだと
唐突に思い出して後悔の念に駆られるのは私もなくはないんで
気持ちはわからなくはないですが
個人的にはそういった思い出は昔は自分も若かったで納得しているので
わざわざアニメやゲームの主人公になりきるのを
ネガティヴに扱うのはどうかのと思うし
人前でなく他人に迷惑をかけなければ別に中学生でも
アニメやゲームの主人公になりきって
楽しんでも別にいいんじゃないかと考えているのでそこまで黒歴史なのかとは思いました。
ストーリー展開は前半は意外にも内容は薄いかな
中二病と元中二病同士の物語な割には意外にも協調性があり
最初から上手く行き過ぎている気が・・・
クラスメイトに2話の時点で仲良しさんだねと言われる始末で
今ひとつ面白味にかける展開でした。
本来なら中二病と元中二病同士でのぶつかり合いや
お互いをどう思っているのかというエピソードを入れるべきであり
どうでもいい話を入れたり、ただ単にドタバタしているだけではテーマ性には欠けているかな
謎の部活動(同好会)を作ったりなんかよくあるラノベの展開でオリジナリティーは感じられない。
タイトルに「中二病でも恋がしかたい」とある割には
それらしい展開もまるでないですね。
もしこれをラブコメとでも言うのであれば制作者はラブコメのセンスは疑問符ですね。
思ったよりも前半の展開は酷いかな
ただドタバタコメディとしては森夏のキャラが良くて面白い部分はありましたね。
森夏は見た目に反して実は元中二病て所は面白かったと思います。
こんな可愛い子が中二病て・・・ギャップな楽しみがあり
しかも直ぐには中二病とはわからず徐々にわかってくる展開なので
意外性がありその点は良かった。
わかったあとのあの弾けぶりは面白くその点は楽しく見させてもらいました。
ストーリー展開も馬鹿みたいなものが多くてドタバタしているだけだけど
そういったアニメだと考えれば楽しめなくもなかったかな
男子が女子の可愛い子ランキング作って学級裁判沙汰になるのは
素直に笑えるので馬鹿らしい展開は笑えばいいし
落ちもベタだったですがランキングを作ったことに対しての
けじめが見られて男らしい所もあったので話単体ではいいんじゃないの?
と思える回もありました。
この回、森夏はまともなこと言っていたので元中二病キャラてだけで
中々面倒見のいい性格のいい子に見えましたね。
本物の中二病の人はそのことすら気付けないはずだから
そのことに気付けるてことはやっぱりいい子だったんだなと思えるエピソードでした。
本作は前半6話と後半6話は別のアニメのように雰囲気がかわりますね。
前半6話はやたらドタバタしていたから、急にシリアスになってビックリしましたが
今まで馬鹿騒ぎしていただけでロクにキャラの掘り下げもせず
ストーリーの中身はイマイチだったので
まじめにストーリーを進めてヒロインの六花を掘り下げてくれたので見る気にはなりました。
ただ急にシリアスなのは抵抗があるかもしれません。
個人的には好意的に見れたし、ストーリー的な面白さは感じましたし
六花が中二病になったのも昔そんなことがあればしょうがないと思いましたし
ある程度は納得出来ました。
でもちょっと中二病という遊びや軽いものに対しての対極と言える
厳しい現実や家庭の問題のシリアスに走ったのは視聴者は付いて行きにくいのでは
と考えました。
六花の恋愛面に関しては前半はドタバタしているだけのストーリーだったので
積み重ねがないのにいきなり発展したので急かなとは思いましたが
中二病だった女の子が恋に目覚める展開としては
楽しめたかな、元々不器用で恋とは無縁だった女の子が
ある日突然男の子を意識してしまうシチュエーションは
結構良かったかな、ドキドキしてしまうのになぜそうなるのかわからない
もどかしさの思いは伝わってきました。
よき恋愛の相談相手の森夏もやさしく六花をサポートしたりで
友情ものとしても後半は結構良かったかなと感じました。
ただ最後の方は中二病がテーマで序盤あれだけドタバタストーリーをやっていた分
急にシリアスがキツイメロドラマになったのも流石に抵抗があるかな
高校生の健康的な恋愛ではなくて
なんか実写ドラマのような男と女の物語になってましたね。
多少のシリアスは良かったのですが個人的にはキツかった。
最初のドタバタが最後に尾を引きずった感じです。
あとですね。ストーリー的には最後、六花が中二病をやめるのを撤回し
もう一度中二病に戻ることに関しては
一応は綺麗に終わっているようにみえるけどよく考えると
それでいいの?と思いましたね。
確か六花が中二病を始めてから家庭関係が崩壊しかかったのに
それで元に戻ったら何も解決していないことになりますよね。
個人的には終わり方に関してはすっきりはしませんでした。
作画についてはキャラの絵はきめ細かくて丁寧に描けてました。
女の子のふっくら感のある所も女性的に見えて魅力的に見えましたね。
女の子の仕草や顔を赤らめる演出もいいので作画的にも楽しめると思います。
キャラの作画自体も1話~12話まで崩れずに安定していたのもポイントでしょう。
普通は多少なりとも崩れるのは普通だがそれがないのは褒められると思う。
妄想バトル時は良く動くし演出自体もセンスを感じることが出来るので
作画クオリティーは高かったですね。
声優さんについては森夏役の赤崎さんは2面性のあるキャラなのですが
序盤のおしとやかな女の子役の演技から、ちょっと怖いお姉さん役の切り替えが上手くて
関心してしまいました。下手な人がやるとこうは上手くいかないでしょうから
キャスティングは上手くいったと思います。
勇太役の福山さんもそうですが、中二病の演技をしている時と普通に喋っている時の
演技の切り替えが上手くてやはり関心してしまいました。
他の声優さんも気になる方はいなくて普通に上手かったと思います。
序盤のドタバタは何も考えずに楽しめばいいとは思いつつも
ストーリー的には薄くて内容はあまりなくて序盤は騒がしい萌えアニメて感じです。
7話以降まじめなストーリーになって面白かったけど
中二病とは対極な急に重たい現実的な話はキツイかも知れません。
後半は途中までは程よい学園恋愛ものぽくて雰囲気は良かったのに
最後はシリアスのメロドラマがキツくて抵抗がありました。
終わり方も一応は綺麗に終わってますが
これでいいのかな?終わり方で個人的にはすっきりしませんでした。
面白いと感じる部分はありましたが全体通すと
物語はあと一歩でした。
キャラについても森夏は良かったのですがそれ以外のキャラはやはり今ひとつですね。
六花や早苗も中二病というよりただの変態な人達の集まりで
子供のように騒いで他人に迷惑をかけているだけで
あまり好きにはなれませんでした。
なんとなくだけど中二に対してマイナスなイメージを与えてるに過ぎないかなと感じました。
中二病の人でも他人には迷惑をかけずに遊んでいる人もいるわけだし
これでは中二病てだけではなく単に社会常識がないだけはになっているのは個人的にはキツかった。
作画が綺麗なんで細かい所を気にしなければ見れるアニメだとは思いますが
内容はあと一歩なアニメだと感じました。