ノンリニア さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
世界は中二病で出来ている?
あまりにインパクトの強いタイトルなので、今までそっとしておいた作品なのですが、皆さんのレビュー(ネタバレ以外)に推されて視聴しました。
結論から言うと、観てよかった!
とても楽しめました。
切り口は斬新ですが内容はいわゆる学園もので、主人公たちの学園生活を中心に暖かいトーンでストーリーが進行します。
中二病の描写による被弾を恐れていましたが、思ったより心をえぐられずにすみました。
{netabare}
ダークフレイムマスターやモリサマーの黒歴史に比べれば自分の中二病なんて、かかったのかどうかすら分からない程度のモノでしたので胸は痛みませんでしたね。
なんて無責任なことを書いちゃいましたが、それ以上だった人がいたらゴメンナサイネ。今頃地面の上を転がりまわっていますかね?
六花の場合は理由あっての中二病ですので、彼女が何をしようとその姿はけなげ以外の何物でもありません。
突然変わってしまった世界と自分との折り合いをつけるため、中二病という手段を選んだのですよね。
理由があるからブレないし、やめるわけにはいかない。
そして、その六花の想いを守るために勇太が再びダークフレイムマスターとなるわけですが、復活したダークフレイムマスターにも明確な目的がある。
だから、こちらもブレない。
妄想で世界を作り上げる中二病に大義名分が付けば怖いものなしですよ。
そして最後には、六花の心の傷も癒されるのですが……
二人は目的を達した後も中二病設定を解除しないんですね。
今まで通り、その世界を共有して行くことを選ぶ。
これがいい。
そこで、ふと考えてしまうんです。
自分も心のよりどころを自分の中の世界に置いているんじゃないかって。
内に秘めているから分からないだけで、夢や妄想を原動力に生きているんじゃないかと。
で、気付くわけですよ、自分も一緒だということに。
{/netabare}
観終わって思ったんですが、この世でエポックメイキングな発明や発見をしてきた偉人達って、皆中二病を患い続けた人たちじゃないでしょうか。
自分の世界を信じる強い想いが世の中を変えてきたと考えると、中二病から早々と卒業してしまう人は凡人止まりということなのでしょうかね。
P.S.そうそう、主人公以外の主要キャラクター達も粒ぞろいで楽しませてくれます。
それと、妄想バトルシーンは絢爛たるものですよ。
京アニスタッフのノリノリ具合が伝わって、観ていて楽しくなります。