「ソウルイーター - SOUL EATER(TVアニメ動画)」

総合得点
70.5
感想・評価
649
棚に入れた
4614
ランキング
1559
★★★★☆ 3.8 (649)
物語
3.8
作画
3.7
声優
3.6
音楽
3.7
キャラ
3.9

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ポップ感溢れるファンタジーバトル

 原作は未読。
 設定、世界観、ガゼットなどから広義のファンタジー作品だと言えそうだが、そこに
ポップ感が加味されているのが印象的。
 こういったポップ感溢れるファンタジー作品はメジャー系少年誌などでよく見かけるもので、
個人的には鳥山 明氏が確立したものかな?という印象があるが、更にポップ感を維持しつつ
バイオレンスやホラー的要素を加味しているのがこの作品の個性といった感じ。

 基本的にはバトルものだが、職人と武器という設定が目を引く。
 このコンビ、もしくはトリオにより1セットというスタイルは必然的にバディものの色合いが
強くなる。
 主要キャラのマカ・アルバーン、ソウル・イーター組、ブラック・スター、中務 椿組、
デス・ザ・キッド、トンプソン姉妹組のいずれも男女の組み合わせだが、最初から最後まで恋愛
感情的要素がかけらも出てこなかった。
 こういった恋愛要素皆無の路線は人によって好き嫌いはありそうだが、個人的にはこれに
より、より相棒感が強くなった印象があった。

 武器という点ではソウルが変化する大鎌が印象的。
 割とバトルものにおいて、主人公は剣のようなオーソドックスな武器を使用する者が多く、
大鎌は敵や脇役が使用するどちらかと言うとキワモノ色の強い武器という印象だが、これを
主人公であるマカが使用すること自体、この作品の個性になってくるみたいな。

 全体的には放映期間が1年ということで、長尺を活かした作品作りが随所に感じられた。
 序盤においては前述3組をそれぞれピックアップする回を設けるなどして各キャラを
じっくりと掘り下げており、この主要キャラの掘り下げはその後も随所随所で描かれていた。
 この掘り下げの一種と言えるのかもしれないが、マカを始めとする主要キャラの成長具合も
よく描かれているのも長尺の強みかなと思えるが、この成長という部分は肉体やスキルでは
なく、ほとんどが精神などの内面重視。
 バトル自体もこの内面重視という色合いを強く感じる。
 多かれ少なかれ他のバトルものでも内面を描いた作品は多いが、この作品は黒血が体内に
入った後のソウルに代表されるような、キャラの精神世界をビジュアル化して心の有り様を
描くなど、より内面を重視した展開が多かったように思える。
 まあ、考えてみれば魂の強さがキャラの強さに繋がったり、武器と職人が魂の波長を合わせる
ことでより強力になったりすることを考えると、精神性重視なのも頷けるところだが。

 展開自体は正直、中盤まではだれた回もあったが、メデューサ・ゴーゴンの暗躍が
本格化してからはテンポ感も良く、なかなか楽しめた。
 その後は鬼神の復活、メデューサの死、アラクノフォビアの登場、メデューサの復活と、目が
離せない展開となり、敵も味方のキャラが増大、各キャラの関係性も複雑化してくる。
 ただメデューサの復活は死武専、アラクノフォビア、メデューサ派の三つどもえを
描きたかったのもしれないが、満を持して復活した割には尻つぼみ感があり、結果として焦点を
散漫にしてしまったような感があった。
 あとキャラが増えたのはいいが、その時その時には重要だったキャラが、なまじ残って
しまったため、その後は持て余しているような感もあった。
 終盤はアニメオリジナルということだが、こういった点はそれが原因なのかもしれない。
 それでも広がった展開が最終的には主要3組と鬼神との戦いに絞ったのは、割といい締め方
だったかな。

 キャストに関してはマカ役の小見川 千明氏がその独特の声質もあって印象的。
 演技に関しては正直なところ、最初は「大丈夫か?」という感が強かったが、1年もあると
成長具合が見て取れる。これも長尺作品に強みかな。

投稿 : 2015/05/24
閲覧 : 361
サンキュー:

3

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