鸐 さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 2.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
別物の完結編
テレビアニメ版の完結編となる今作ですが、監督と作画監督が変わり雰囲気を大きく変えています。物語以外は別物として捉えても良いレベルだと思いました。
■小夜の性格
TV:おっとりとしていて能天気、父の唯芳が大好き
映画:人を頼らない、復讐に燃える鬼のよう
まあ、TV版の最後で色々あったことには間違いないのですが…
劇場版のギャップは大きいです。BLOODシリーズの小夜さんに近い性格になっているので、思ったよりすんなり受け入れられました。
絵柄の方も
TVの可愛い感じから、映画ではキリリとした印象に変わって小夜さんだと安心できる変化を遂げました。
■見せ方
TV:とにかくグロい。敵が全然怖くなくて、やられ方もあり得なさ過ぎて笑えてしまうレベルではあるが、やっぱりグロい。
映画:戦闘描写がかなり細かい。コマ送りにして何度も見たくなるような細かさ。敵も怖くなって緊張感が漂っている。TV版に比べるとグロくない。
この敵に対してですが、序盤・中盤・後半・終盤と計4つのモンスターが登場します。90分の中に4体の敵を詰め込めばそれは尺が短くなって当然、終盤の敵は力が尽きたのか、質感が特撮のようになってしまっているし、一撃で退場は物足りなさ過ぎました。
■声優
TV版の声優そのままです。
当たり前ですが、小夜さんの声は可愛い感じから、かっこいい声になりました。
劇場版ではゲスト声優にあまちゃんの足立ユイちゃんで有名な橋本愛さんがいます。かなりセリフの多いキャラなのですが、声は…はっきり言ってしまえば棒読み。ちょっと残念でした。
■世界観
終わりまで観ましたが、結局朱食免とは?古き者とは?ラスボスの狙いは?全く謎のまま終わってしまい、設定が甘いなと思わざるを得ませんでした。
TV版の方はモンスターパニック(ギャグの方)として、劇場版はアクションアニメとして楽しめたのでそこそこ良かったなと言う印象です。
名作とは思えませんが、中国の暴力賛美指定を受けた3作品のうちの一つとして名を連ねるほどの作品、グロいものが大丈夫な方は観てみると良いでしょう。