ダレイオス さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 2.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
体育授業で1人寂しくテニスをして孤独に生きる高校生の物語
主人公の八幡が特徴的ですね。
やたら目つきの悪い感じの作画、ネチネチとした性格で理屈ぽいことを言いまくる
これは社会に出たら殴られるくらいのレベルはあるかなと思います。
個人的には何かをチャレンジして努力するタイプの主人公が好きですが
そういうタイプではなくて、何かと理由を付けて頑張らないタイプ
それでも主人公が自分なりに今まで生きてきた経験から
自分で考えたベターだと考えた行動をしているので嫌いにはなれないですね。
一応彼が発言した内容には説得力を感じたので納得はしました。
理屈ぽい人間ではあるが言っていることには意外に説得力を感じる。
いいキャラをしていると思いました。
例えば主人公が女の子達が気を使いあって会話しているのを観察して
心の中ではこういう気を使う関係は嫌だなと感じているのは
私も1人でいるのが楽だと思うので彼の言うことには共感出来ました。
彼の考えは意外に自然な人間の心理に感じられる。
しかも彼は人に文句言うだけではなく
最後はそれなりにフォローも入れるているので
単に嫌な奴になってないのは良かった。
メインの女の子同士の会話も馴れ馴れしくはなくて中々生々しい会話が多いの好きですね。
雪乃と結衣の関係も雪乃が1話から言いたいことはちゃんと言って
結衣に気を使わないのはキツイんだけど言っている事は八幡同様に説得力があり
嫌味になってないのがいいですね。
お互いに言いたいことは言い合える関係は結構好きです。
結衣は言いたいことを上手く言えず本音を言えない女の子だけど
気持ちはわからなくはないですね。
傍から見れば不自然に誤魔化して他人に合わせる所に
イライラさせられる人はいるでしょう。
でも本人からしてみればいざ言ってしまえば二度と元の関係に戻れず
人間関係が悪化してしまうのかもと考えるのは普通であり
自分ではわかっていてもそうしてしまう気持ちは痛いほど伝わってきました。
それは普通ですよね。
もし言いたいことを我慢せず言ってたら学校や社会では
上手くいかないですし普通の心理だと思います。
ストーリーはたいしたことはやってないですね。
八幡が1人寂しくテニスをしたりのボッチエピソードを見せられたり
卑屈な高校生男子の生活ぶりが見られるアニメだったかな
その卑屈ぶりが面白いかどうかですね。
八幡と対立する生徒もキツイ性格なだけでなくネチネチとした友達関係を
築いている人達なので一筋縄でいかない人達との対立は
リアリティーを感じる場面はありそういった人間関係が好きな人は
楽しめる様に見えました。
奉仕部での活動もよくある困っている生徒を助ける組織みたいで
いわゆるラノべでよくある部活ですね。
困っている生徒を助ける上でトラブルに巻き込まれながら
八幡のボッチ経験を生かした解決方法をするものでしたね。
ここでも八幡の発言は痛いものなんですが
ボッチなりに考えたアイデアは聞いていて独特なものがあり面白いと思いました。
個人的に気になったのは7話8話の小学生のボッチの女の子の話ですね。
この回では女の子がボッチになったのは自分も誰かを仲間外れにする遊びを
やっていたら自分もいつの間にか仲間外れになっていた話で
八幡がそれを解決する話だったけど
それを言っちゃおしまいな発言は萎えたかな
どうせ卒業すれば別れ別れになるから友達を作っても無駄とか
そういう発言は好きになれないしあまりにも虚しくてどうでもいい
理屈だけで生きる考え自体は個人的には否定です。
大人になったらどうせ会わなくなり他人になるから無駄うんぬんは
1人で誰ともかかわりがなく生きるなんて私の子供のころの経験から無理です。
たまにはありだけどずっと1人で遊んでもつまらないですしありえないですね。
まっ近頃はネットがあるから1人でも寂しくないのかもしれませんが・・・
その辺が現代の人と感覚が違うのでしょう。
ただ八幡の言ってた自分が変われば世界が変わるのは大嘘的な持論は
個人的には共感出来ました。
これはいじめられる側も悪いみたいな、筋違いな考え方を否定するものであリ
説得力はありました。
女の子もいかにも、ハブにされている感じがあったし
どうにかしたいんだけど、どうにもならないもどかしさは伝わってきました。
このアニメキャラが悩んでいるなという描写の見せ方はかなり良かったと思う。
結衣が八幡とデート中にたまたま会った知り合いの女の子との
展開が結構笑えましたね。
八幡が冴えない男なのかその女の子に鼻で笑われたり
連れている男の見た目のステータスで社会的地位が決まってしまう
残酷さは面白かった。
八幡は女の子に優しくされると8割は自分こと好きなんじゃないと
勘違いしがちと言ったてたけど、なんとなくわかりますね。
女の子は誰にでも優しい子はいるので、発言にはリアリティーはありました。
最後の実行委員の話は雪乃の姉が雪乃が好きになった子は嫉妬してしまう
という伏線がよくわかるものだったので面白かったです。
相模が実行委員長にクラスメイトにいい顔をするために立候補したけど
雪乃を手伝いに加えたために雪乃の優秀さにみんなの目がいってしまったために
自分の自信を失い逃げ出して自壊、個人的にはイラッとしていたキャラなので
いい気味だとは思いました。
そしてそんな子を悪者にしないために八幡が汚れ役になったのは泣けましたね。
八幡は聖人に見えました。
八幡は酷いこともあるけど本音はいい奴とわかるエピソードだったので
最後はよくまとまっていたと思います。
キャラについては結局ストーリーは学園ものなので大きくは動かなく
ヒロインとの会話中心が良かったかな
ヒロインの2人はタイプが違うのでそれぞれの会話劇には
それぞれの楽しみ方があり飽きにくかった。
雪乃は八幡の発言に毒舌で突っ込みを入れる展開がデフォで
それ自体は面白いし楽しませてもらいました。
結衣はどことなくコミュニケーションが上手くいかない感じの女の子で
上手く話せないんだけど、手の仕草、困っている顔の表情、言葉の詰まり具合から
何を考えているのかはなんとなくだけどわかるんですよね。
特に言葉の詰まり具合は妙にリアリティーがあって
そういった感じの心理描写はかなり好きでしたし
結衣が困っている所は男心をくすぐるものがありました。
妹の小町にしても兄を好意的に見ているけどベタベタした感じがしなくて
自然な感じがいいですね。
割合キツイことを言うけど兄をそれなりに持ち上げる感じは良かったです。
要するにアニメ的によくある兄を恋人のように見るブラコン妹や
意味もなく理不尽な暴力を振るう妹みたいにアニメだからありなキャラでなく
仲のいい妹がいたら実際こんなもんかなといい線をついているのは良かった。
気になる点はネットスラングがやたら多くて萎えました。
他のアニメもないわけではないんですがこのアニメは特に目立ちました。
個人的にはネットスラングはネットで見るものであって
テレビアニメ内で見てもちっとも嬉しくないんですよね。
なんで制作者自身自分の言葉で語れないのでしょうか
作画については個人的にはキャラデザインは好きな方ですが
最近のアニメにしては作画自体はイマイチだったような
安定はしていなく5話あたりでは大きく作画は崩れてましたね。
引き絵はかなり悪いし、大きく映っているシーンでも
一瞬誰かな?と思えるキャラの作画はありました。
イケメンのはずの男性キャラの作画が酷かったりで説得力がない場面がありましたね。
女の子の作画は比較的マシだけど不安定感は否めなかったかな
残念なシーンは多かったと思います。
簡単作画気味なのもありクオリティーについては低いかなと感じました。
背景とかも写真加工ぽいのはマシだけど手描きぽいのは
簡単作画に合わせて簡素なのもであまり綺麗ではなかったです。
それでも9話の作画はまずまず結衣の可愛さは描写出来ていたし浴衣姿はかなり可愛かった。
11話の後半結衣の作画が少し綺麗な場面があったので
この作画レベルやっていればもう少しマシだったと感じたので
全体を通したらあんまり作画は良くなかったと思います。
声優さんは会話劇アニメなので演技力は高かったと思います。
雪乃役の早見さんはハッキリとした口調で喋られてましたが
相変わらず上手かったです。
八幡役の江口さんも気取った男子高校生らしい
感じが上手くて声も合ってました。
結衣役の東山さんはロリぽい演技なのでロリは演技力が高いのかは
判別が難しいのでチョットわかりずらかったですが
違和感はなかったです。困った時の演技が印象的でキャラの気持ちは伝わってきました。
小学生のころから友達を作るのは無駄という考えは個人的には抵抗はありましたが
会話劇は面白かったし、元ボッチなりに考えた意見も面白かった。
キャラも主人公のキャラは個性的だったし
結衣の仕草なんかも、それだけでなんとなくキャラの気持ちが伝わってくる
場面も多かったのでキャラについてはかなり良かったと思います。
個人的には結衣はかなり好きなキャラですね。
キャラ同士の関係もネチネチしてましたけどリアリティーを感じたので
キャラの心理描写はかなり良かった。
ただこのサイトの評価基準だとアニメーションとしてのクオリティーは低くて
作画や音楽の部分は微妙でした。
総合では思ったより点数は出ないですが良いアニメだとは思います。
このサイトの評価基準の5項目はそろえるのは大変なんだなと感じました。