どらむろ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
エリート視点のドタバタラブコメディー。良くも悪くも「少女漫画」
「花とゆめ」掲載の少女漫画原作。全24話。
メインヒロイン・華園光だけ庶民で、超エリートクラスの計7人と一緒にドタバタコメディーを繰り広げる。
コメディー要素強めのラブコメな感じですが、随所に少女漫画ならではのブッ飛んだ設定や展開満載です。
本作は少女漫画原作アニメの中では、男性視聴者には些か厳しいかも。
それでもキャラに愛着沸いてくる後半以降は、中々楽しめました。
{netabare}『物語』
とにかく設定が少女漫画でないと有り得ないようなトンデモ設定なので、まずはソレを素直に受け入れられるか否か、で評価が割れそうです。
メインヒロインの華園光(はなぞの・ひかる)だけ庶民だが、性格的にも能力的にも超人なので、実質、主役サイド全員が超エリート。
「S・A」(スペシャル・エー)7人の特別待遇っぷりがハンパない!
序盤は、それを妬む卑怯な一般生徒との軋轢を、人格的にも清廉潔白な光たちSAが…真っ向から叩き潰す展開多し。
完全なる勧善懲悪です。
…視聴者(私)は一般生徒視点なので、エリート達が、哀れで卑怯なモブ庶民をフルボッコする展開は…正直不愉快でした。
うーむ、私の性格が悪いのかも。でも、エリート達をいけ好かないとどうしても感じてしまい、生徒会長の方を応援してしまいます。
…少年漫画とかだと普通逆、庶民主人公がエリート共をギャフンと言わす辺りが拍手喝さいなのですが、主人公側がエリートで無双するの見ても、楽しく無い!
それでもドタバタとしたコメディー、万年「2位さん」な光が最強1位の滝島彗(たきしま・けい)をライバル視して、それが微笑ましいラブコメの波動を感じさせるのは良かったです。
他メンバーとの掛け合いもそこそこ楽しいものの、キャラの掘り下げが少ない前半時点では、光と慧と明以外はあまり存在感無かった。
前半の山場、雑賀八尋(さいが・やひろ)が悪役っぽく光たちにちょっかい出してくる辺りはそこそこ盛り上がったです。
光と慧のラブコメも一歩進展したり、しなかったり、中々ドラマチック。
後半以降、他のS・Aメンバーや新キャラの掘り下げエピソードが丁寧で、少しずつ各キャラの良さが分かってきて、前半よりは面白かったです。
光以上の強烈なキャラ、牛窪桜(うしくぼ・さくら)登場で、ドタバタコメディーもパワーアップした感。
東堂明(とうどう・あきら)のエピソードが一番良かった。
庶民の女の子とユウジョウ!を結ぶエピソードが中々。
…しかし、やはりここでもエリート・ブルジョワ視点のトンデモ思考で少々戸惑う。
金や権力の悪用が目立つ辺りが、素直に良い話だな~と感じるには疑問符でした。
ラブコメ面では光と慧だけでなく、他のカップリングも着々と形成。
山本芽(やまもと・めぐみ)と雑賀八尋のデート回が一番萌えました。
(余り者同士くっつけた感が…いやまあ、野暮なツッコミはいかんですな)
光と慧の看病イベントが2回もあるのも、中々オイシイ。
終盤に訪れたS・A破局の危機、仲間達が集結して慧を取り戻す展開は結構燃えました。
ラストは、いつの間に解決したんだ?とちょっと雑な印象はあるも、まあ大団円だし細かい事はいいでしょう。
総じて
前半はエリート視点の傲慢さが鼻に付く(単に私の僻みかもだが)のが難。
全編に渡り、悪い意味で少女漫画特有のトンデモさにやや付いていけない部分あり。
少女漫画に不慣れな男性視聴者には、やや合わない作風でした。
…しかし中盤以降は中々に楽しめました。
※Gyaoで再度視聴して、最後まで観て良かったと思った。
『作画』
2008年という放送時期から見ると、さほど作画は良く無い方かも。
でも美少女美少年揃い、特に黒髪ロングな光が好みなので、好意的評価。
光は崩したギャグ顔多用も作風に合っているので良いと思う。
『声優』
華園光はSHUFFLE!の芙蓉楓と並んで、後藤邑子さんの代表的メインヒロインです。
どちらかというとメインじゃないキャラの方が人気キャラ多い気がしますが。
おしとやか奥ゆかしい系の芙蓉楓とは正反対、天然で元気一杯な光を好演されてました。
滝島慧を福山潤さんの俺様キャラも良し。どう聞いても福山潤さんそのものw
下野紘さん担当の予告編も面白い。
山本純は代永翼さん初期のキャラ、当時から美少年ボイス健在だった。
『音楽』
OPとEDを女子組と男子組が歌う形式の主題歌。
前半クールOP「Special days」が比較的好みです。
全般にキャラソンとしてはまずまずか。
『キャラ』
天然脳筋で素直一直線の光ちゃん可愛いです。好感持てる。
純情だがとことん朴念仁、しかし脅威のバイタリティーでドタバタコメディーを引っ張っていた。
全般的に好きになれない設定の中で、彼女の存在感が無ければ本作は厳しかったです。
ラブコメ面では明ちゃんの方がメインヒロインっぽかった。
光との百合…は、さほど期待出来ず。
何気に庶民の子が一番可愛かったです。モブとしては勿体ない。
滝島慧は完璧超人の俺様系…と見せての純情キャラ、まあ王道でしょうか。
雑賀八尋は前半悪党かと思いきや…まあ、悪くは無いキャラでした。
他メンバーも個性派揃い、中盤以降の活躍見せてくれた。
這い寄る任侠娘な桜ちゃんが可愛いのだが…ややウザかった。
モブ庶民がクズばっかりなのが難。{/netabare}