ビアンキ さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
私なりの答え
長いこと考えていた。
この作品に対して、何書こうかなと。
正直、現時点でも考えは纏まってない。
それでもダラダラと感想書いてみる。
まず、
どれだけ考えても分からなかったことがあった。
それは
本作は「何が面白いのか?」という問題。
先に言っておくと、私は本作が好きだ。
十分すぎるほど高い作画クオリティ、
特にその作画クオリティで描かれるアクションはド迫力!
菅野よう子氏によるジャズ調?の音楽、
これが本作全体にイイ雰囲気を与えている。
メインキャラは一度人生1周して、
2週目の今バカやってるような奴等、皆面白い。
どの要素も魅力的だ。
でも「カウボーイビバップって面白いの?」
と聞かれると…私は正直「面白い」とは言えない。
なんでだろう?
~以下、自問自答~
Q.カウボーイビバップはカッコいい?
A.うん、「演出」と「雰囲気」はカッコいい。
本作は全体的に、映画的な演出やカメラワークを多用しているように見える。
その上多分だが、主に洋画のパロディやオマージュなんかも大量に入っている。
もうね、これだけでかっけーんすよ。
普通、アニメに無い「カッコいい」ものを持ってきている、
そしてアニメに落とし込んで、ハマっている。
本作のアクションなんか、その「カッコ良さ」の真骨頂、だと私は思っている。
Q.「シナリオ」はどうなんだよ?
というか、まずどんな話なんだよ?
A.自称一度死んだ男が、なんか集まってきた仲間達と
けだるく、楽しい余生を過ごす話。
ジャンルで言うなら、スペースオペラ?
基本1話完結で、時々キャラの過去の話とか出てくるけど、
それシナリオの本筋じゃないから。
夢みたいな余生を過ごす、髪の毛モサモサ男の話。
で最後に夢から覚めて、 それとほぼ同時に余生も終わる。
夢みたいな余生から覚めて、本当の夢を見る話…でもあった、と私は思う。
ん? 意味分からんって?
最後まで見れば分かるよ。
それと
さっき演出と雰囲気はカッコいいって言ったけど、
キャラクターはそんなにカッコよくない。
自分で「一度死んだ」なんてカッコつけて言いながら、
過去に縛られ、
時に過去に助けられ、
最後には過去に殺される主人公。
カッコよくない。
演出や雰囲気は良いから、カッコよく見えるときもあるけどね。
でも、 スパイク・スピーゲル、
彼の生き様はカッコよくない。
シナリオは彼の生き様をどう思うかによって大きく変わるだろう。
特にラストの印象は人によって、全く違うと思う。
Q. で、面白いの?
A. 良く出来た作品だとは思うけど、はっきり「面白い!」とは… うーん…
でも、楽しみ方や魅力はいろいろあると思う。
ただ単に「カッコいい」アニメとして、
雰囲気や演出、 あとは台詞回しなんか見て聞いて、
「酔う」のは楽しいし、面白いだろう。
それだけを目的に見ても、十分すぎるほど楽しめるクオリティを 本作は持っている。
本作は音楽に強いこだわりを見せ、
数々の賞を受賞するほど、音楽が素晴らしい作品でもある。
オープニング曲、エンディング曲はもちろん、劇中の音楽も素晴らしいので、
BGM変わりに流すのもいいかもしれない。
あとは主人公と自分を重ねて、
お酒でも飲みながら「カウボーイビバップ」と言う名の
「夢の余生」を溺れるように満喫するのも良いものだろう。
アレ、冒頭の答えが出たかもしれない。
それでは
Q. 本作は「何が面白いのか?」
A.本作ははっきり「面白い!」 と言えるアニメではない、 気がするが…
気持ちよく「酔う」ことが出来る、
単なる「面白さ」以上の価値を持ったアニメ。
私の答えはこれだ、これにしよう。
最後に、
Q. スパイクが最後に撃ったものってなんだったんだろう?
A.夢 …かなぁと、漠然と。
悪い夢、醒めない夢、全部まとめて一文字で
苦しいか…?
下手くそで纏まりの無い文章、お読み頂きありがとうございます。