OZ さんの感想・評価
2.5
物語 : 2.0
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
音声で事足りるアニメ
原作のライトノベルは未読だが
オススメして頂いたのもあり
観てみる事にした2009秋アニメ
■音声で事足りるアニメ■
とある生徒会の一室で
生徒会メンバーがひたすら雑談を繰り広げるだけの
学園コメディ作品『生徒会の一存』
まず目に留まったのはキャラクターデザインだ。
よくあるギャルゲー エロゲーの様な美少女を強調しており
入り口は狭く万人受けしないであろう
敷居の高さを感じさせるキャラクターデザインである。
多くの日常系作品は
ストーリーが有って無い様な展開が多い為
キャラクターの魅力によって評価は大きく左右されるもの。
終始 メインキャラクターの
癖が強い生徒会メンバーのみで会話を回していくので
どれだけキャラクターに入れ込めるかが生命線となりそうだ。
ただ コメディパートでは癖の強さが際立っているものの
シリアスパートに入ると勢いとテンポが早々に失われ
"癖が強くとも魅力は乏しい"キャラクターに
変化してしまうのは惜しいところ。
シリアス要素は表面と異なる裏の一面を描く事で
キャラクターに厚みを持たせるのに有効な手法だが
ハッキリ言ってシリアスパートが
キャラクターの魅力を半減させてしまっているので
残念ながら裏目に出ているだろう。
そして 今作品の特徴と言えば
『らき☆すた』『ひぐらしのなく頃に』『涼宮ハルヒの憂鬱』等
他多くの作品から引用したパロディネタである。
しかし 元ネタが分かれば面白くなると言っても
ただストレートにネタを放り込んでいるだけであり
厳しい言い方をさせてもらうが
とりあえず出してみました感は拭えず
脈絡も捻りもなく"雑"なのだ。
大勢の作者さん達が一生懸命造り上げてきたネタ
つまり人の褌で相撲を取っているのだから
敬意のない乱用は非常に残念である。
ついでに言うのであれば
最終話が評価を下げる事に繋がった。
メインキャラクターの一人である 椎名 真冬が
唐突に主人公の杉崎 鍵に告白し
新キャラクターが登場しては
どことなく感動的に幕を閉じるのだが
テコ入れの様に突然恋愛要素を織り交ぜてきたりと
方向性が迷走してしまっているのも厳しい。
第1話の冒頭で「ドラマCDで充分」との
自虐的な台詞がある通り
まさにドラマCD或いはラジオ等の
音声で楽しむ分には充分な作品である。
■あとがき■
グダグダ感を楽しむのかな?と感じつつも
面白さを見出せないまま
評価程 楽しめなかった全12話でした。
日常系作品は好みなのだけれど
やはりキャラクターに魅力を
感じられなかったのが大きかったね。
「メディアの違いを理解せよ!」の名台詞も
終わってみると免罪符的な
言い訳っぽくも聞こえてしまうかな。
どの作品にも"人を選ぶ"ってのは当てはまるが
とりわけ人を選ぶ作品だなと感じたよ。
満足度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆ (2)