「世界征服~謀略のズヴィズダー~(TVアニメ動画)」

総合得点
67.0
感想・評価
910
棚に入れた
4593
ランキング
2658
★★★★☆ 3.5 (910)
物語
3.1
作画
3.6
声優
3.6
音楽
3.5
キャラ
3.6

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ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

幼女萌え、ドタバタ活劇。ノリと勢いで楽しむタイプかも

「キノの旅」等のイラストで有名な黒星紅白先生がキャラデザを手掛けたオリジナルアニメです。
かわいい幼女が悪の組織率いて世界征服をするお話…
色々とカオスな作風、コミカルだったりシリアスだったり、なんだか不思議なアニメでした。
かなり露骨な社会風刺やブラックユーモアもあり、良くも悪くも「無難」なアニメではないかも。
総合的に見て良作かは疑問ですが、捨て難い魅力を感じる力作ではありました。
※嫌煙派、幼女萌え、両方条件揃えている人にはオススメです♪
喫煙か幼女嫌い、どちらかに抵触する人にはオススメ出来ないかも?

{netabare}『物語』
世界観はコミカルなようでいて意外とシリアス?
かと思いきや結構ユルい?
ブラックユーモアというか、社会風刺気味なテーマを、独特の世界観でドタバタ劇やりつつ描いた感じかな?
1話1話は毎話結構面白いです。面白いがカオスで中々方向性が見えず。
各話のバラ付きが激しい感じ。
敵組織(主人公達が悪なので、正義側)の女の子と互いに正体知らずにラブコメの波動を感じさせたり、正体バレそうでバレないハラハラ感など、ここら辺は特撮モノの王道お約束なノリを活かした活劇で良かったです。
秘密基地やトンデモ兵器の数々等の「悪の組織」らしさを、ドタバタとコミカルに描いていてそんな雰囲気自体が結構楽しかった。
正義側の動き含めて、何となくタツノコアニメめいた雰囲気を感じる(本作はタツノコではないけども)。
古代ウド川文明等の謎なテンションは、深く考えずに頭空っぽにして楽しむのが良いのかも。
「おっ宝♪おっ宝♪おっ宝ほいっ♪~以下繰り返し~♪」
主人公達が踊り狂うシーンは笑えましたw

本作が物議を醸した問題回、3話の喫煙者批判について。
辛辣。喫煙者死すべし…慈悲は無い!?
…私は喫煙者ではなく煙草大嫌い(大麻や覚せい剤同様に全面禁止すべきだと思う程)なので、個人的にはヴィニエイラ様(ケイトちゃん)に全面的に賛同!
視聴中、心の中で拍手喝さい送ってました♪
…しかし、些かやり過ぎじゃないかなぁ、という不安もあり。
多分、ズヴィズダーの侵略者としての側面、独裁のヤバさも逆に表現していたのかな?
いかに正しい主張でも、偏った思想の押しつけや弾圧は、危険。
という事を制作者は言いたかったのでは…
かとも思ったけれど。
正義側も喫煙者を見下していたり、本作全編に渡り完全に無慈悲な辺り、どうもそうでもないらしい。
まあ悪の侵略者としては割と真っ当な在り方なんですけどねぇ。
「鷹の爪団」とか「フロシャイム」とかのなんちゃって悪の組織(善人)と違い、3話のヴィニエイラ様はまごう事無き悪の独裁者だった。
自分の幼稚な好き嫌いで、嫌いな存在迫害って、現実の独裁者が何千万人と殺してて実際シャレにならない。
…この3話の評価は迷うところです。
喫煙排斥という個別事案には全面賛同、されど独裁と弾圧は悪。
それを可愛い幼女がコミカルにやればブラックジョークとして許容出来るか否か…?
私的に、個別回としては、割と好意的に見てます。
しかし、本作全編のテーマとして見ると果たして?

ケイトの最終的な世界征服の思想「世界中の人間と分かりあう?」的な方針と矛盾している事、ラスボスである都知事と差別化出来ていない事の2点において、3話が全体の構成において、しっくり来ないです。
悪を貫くなら別に構わないのですが、都知事を真の悪役に据えてその思想をブチ破る際に、都知事とズヴィズダー同類じゃないか?との思いから、全面的に応援し難くなってしまった。
…まあ、ちょっと私の考え過ぎかも。

思想絡みの個別エピソードでは、何気に戦車回もネック。
「戦車で守れるのは軍需産業だけ」
偏った意見で賛同しかねる。
一部しか守れないにしろ、確実に大切なモノを守っているのに…
制作者の思想に偏りを感じさせ、やや興醒めでした。

後半のシリアス気味な回と、終盤の親子の因縁もイマイチでした。
大真面目な任侠や親子の因縁を一気に詰め込まれても…
個別では決して悪くは無いのですが、全体的に見ると、ユルい日常回とチグハグな印象。

総じて
個別では印象的かつ面白くて飽きさせない面白い話多いですが、全編通して見ると、印象が散ってしまう感じです。
煙草回は個別には好意的、されど本作全編通して観ると若干だが違和感。
幼女に率いられたユニークな悪の組織によるドタバタ劇のカオスなノリが楽しいのと、アスタとレンゲちゃんの緊張はらんだラブコメ、この2点が特に面白かったです。


『作画』
黒星紅白先生のキャラデザはやはり良いですねぇ!キノの旅は愛読してました。
ヴェニエイラ様ことケイトちゃんの可愛さは相当なモノ。
キャラデザ的にレンゲちゃんの可愛さも負けていない。
全般にキャラデザ良い上に個別に味があって良かった。

悪正両陣営のトンデモギミックも中々。

『声優』
ヴェニエイラ様(星宮ケイト)は久野美咲さんの初主演キャラの模様(厳密には違うかも?)。
正統派の幼女声!こりゃあ逸材ですなぁ…
幼女にして悪の総統なケイトちゃんは正にハマリ役でした。
※余談だが私的に久野美咲さんといえばWIXOSS(ウィクロス)のタマの人、というイメージの方が未だに強いです。
ケイトちゃんの方が1期先輩だったんですねぇ。

他には花澤香菜さんの独特な広島弁も見所でした。
レンゲちゃんのM・A・Oさんも可愛さ十分。
ヤスの鳥海浩輔さんの小悪党っぷりも好演でした。

『音楽』
坂本真綾さん歌うOP「Be mine!」
悠木碧さん歌うED「ビジュメニア」
共に中々印象的。特にEDが好きでした。
主題もきちんとしているので申し分無し。

『キャラ』
幼女にして悪の指導者なヴェニエイラ様の可愛さとカリスマが素晴らしい。
見た目も精神年齢も完全に幼女!しかし悪の総統としては結構やる時はやる。
…煙草回の暴走で若干ではあるが危うさを感じてしまう(無邪気な幼女なのが逆に怖い)点がネックでした。

アスタ君は巻き込まれ型の主人公としてよく頑張った。
かなりの苦労人でしたw
レンゲちゃんが一番可愛かったです。真面目さとちょっと抜けているアンバランスさに萌える♪
※どうでも良いが名前から某レビュアーさん連想してしまいますw

ズヴィズダーメンバーは個性派揃いで、彼女達のドタバタが個別話を面白くしていた感。
ロボ子が可愛かった♪ポンコツ萌え…とはちょっと違う、色んな意味で常識からズレているシュールさとのギャップ萌えでしょうか?
広島弁の金髪美少女科学者も独特の可愛さあり。
ヤスはいいキャラしてた…こういう小悪党だけど憎めない奴好きw

ラスボスの存在感は、中々。
信念云々はあまり要らない気もしますけど。{/netabare}

投稿 : 2015/05/20
閲覧 : 319
サンキュー:

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