ato00 さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
感情と理性 <追記;それぞれのその後><さらに朗読用に美修正><転記;もうひとつのレビュー>
序盤の感想は、エンディングが想像できない。
何故ならば、ヒロイン愛花が既に殺されているから。
それに、もう一人のヒロイン葉風は島流しに。
シュークスピアの「ハムレット」と「テンペスト」。
二つの対照的な結末の戯曲を引き合いに、物語は加速する。
次が気になる、心惹かれるストーリーだ。
感情と理性。
物語の主題と考える。
感情を司るは葉風。
自信に満ち溢れ、一直線な行動は潔い。
まさに、感情の権化だ。
理性を司るは愛花。
彼女の言葉は冷静で知的。
すべてをお見通しで、何者も寄せ付けない雰囲気を持つ。
これは主人公側にも言えること。
愛花の兄真広が感情。
愛花の彼氏吉野が理性。
さらに言うならば、はじまりの木が感情。
絶園の木が理性。
理性と感情がもつれ、最後は1本の線となるシナリオ。
その構成は筆舌に尽くし難い。
個人的注目シーンは、愛花・葉風の対峙だ。
二人の性格を如実に表すこのシーンは最大のクライマックス。
感情のままに行動する葉風。
言ってることが破綻する。
一方、常に理性的な愛花。
でも、吉野に対する一瞬の心の揺らめきに人間らしさがほの見える。
愛花を演じるは花澤香菜さん。
冷静な役は合わないが、演技の幅の広さを感じる。
葉風を演じるは沢城みゆきさん。
スパッとした声音が聴いてて心地よい。
この声でデレられた日には・・・
中盤、「世界の命運を左右するラブコメ」風に豹変する超展開。
これと併せ、名言テンコ盛りの本作品をお楽しみあれ。
<追記;それぞれのその後>
{netabare}漫画10巻特別編を読了。
あの人に彼女が?
あの人とあの人が結婚!あの人が主夫に!
あの人とあの人が復縁!
などそれぞれの人生を歩む登場人物たち。
なかでも、葉風はファミレスのバイトを。
凛々しい仕事姿に、私の評価はうなぎ登りです。
でも、吉野のことになるとデレデレ。
ホント、かわいい人です。
吉野とのその後はラストに暗示されています。
末永くお幸せに!{/netabare}
<転記;もうひとつのレビュー>
{netabare}次が気になるストーリー。
粗削りですが、良くまとまっています。
途中シリアスからラブコメに変わるまさかの展開。
私はラブコメの方が楽しかったです。
このアニメでもっとも印象的なのはキャラです。
ダブルヒロインの愛花と葉風。
私は葉風派です。
つまりは、自分の好みの女性ということです。
愛花は、優しいけど意地悪。
あまり見ないタイプです。
あと、愛花役の花澤さんが歌うEDは不思議な感じです。
本編はシリアスなのに、EDは柔らかく幸せな歌。
ギャップが奇妙でした。
今思うと、エンディングを暗示していたのでしょう。{/netabare}