Lovin さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
観た感じ
■概要{netabare}
原作:瀬田ヒナコ
監督:工藤昌史
シリーズ構成:あおしまたかし
キャラクタデザイン:山本碧
制作:ぴえろプラス
話数:1クール全12話
OP:「カラフルストーリー」
by every♥ing
ED:「ケサランパサラン」
by every♥ing
{/netabare}
■感想
原作4コマ漫画は未読でTV放送を視聴。丹波哲郎の世界の話。
母譲りの霊感を持つ天海響と、あっちの世界の友人やこっちの世界の友人との交流が描かれる。
霊と言う存在は常に怨めしがっていてその矛先は無差別に向けられる、という従来私が持っていた固定観念を真っ向から否定してきた。これはおそらく「あなたの知らない世界」や心霊写真を扱ったTV番組等の影響だろう。しかしこの作品には、灼髪のメシアが出会った霊を除いて悪霊が殆ど登場しない。それどころか寧ろサービス精神旺盛で、望まれなくともTIMのネタを自らの意思で披露したり、霊の存在を頑なに信じない響の友人を冷やかしたりする。
他にも裁縫に料理に編み物にと、子とある毎に響は霊達の手助けを受けている。それは単に霊に対する響の真面目な接し方の賜物である。そしてそんな響に仇成すも霊は皆無である、エロ猫を除いては。原作を読めばエロ猫の存在についてもう少し詳細に描かれているのかもしれないが、アニメでは終始パンチラの亡者である。
しかしそういう知識のない私には幾つかの疑問もある。第1話に登場する響の父親のしている頭巾の不自然さはこの際置いておくが、トイレの花子さんやメリーさんは霊魂なのだろうか。私のイメージでは妖怪なのだが、もしかするとこの世界では人ならざる存在は全て霊、という扱いなのかもしれない。
作画やキャラデザに特徴的なものは感じない。此れは個人的な刷り込みによる問題だと思うが、登場する女子校生キャラがノースリーブを着ていて肩が見えているとき、言いようのない逞しさを感じてしまう。例えば肩のラインがなで肩ではない(そう感じたことはないが)だとか、何かしらの表現と私が逞しさを感じる人の特徴が合致しているのだと思う。だからどうだと言う話ではある。
OPやEDは本作品のキャストで編成されたユニットによる楽曲なのかも知れないが、声優が歌う楽曲としてではなく、本作品を描写した歌詞になっている。何れもアップテンポで聴き心地のよいものになっている。しかしケサランパサランと聞くとレベッカの楽曲(良く聴いていた訳ではないので詳しくは知らない)やもっけの最終話(未放送話だったかな?)等を思い出す。確かあの話でおばあちゃんが・・・もっけの話はこの際どうでも良い。
霊と言う存在は、死というイベントをクリアした存在であるが、私が持つ死とは悲しいものであるという印象は拭いようがなかった。なので基本全話ハッピーエンドの筈なのだが、それだけでは割り切れない物悲しさが残る話もある。私にとっては「もいや」回がそうだった。あの娘は晴れ晴れとした顔で居たが、現世での肉体を失うというのは間違いなく別れであり、別れとは悲しさを感じるものである。だから「もいや」回が観たいのだけれど観たくない、というジレンマに襲われている。これはふざけたレビューを書いたしっぺ返しなのだと思うようにしている。
■蛇足{netabare}
第40代アメリカ大統領とは何の関係もなかった。
{/netabare}