GMVDY17867 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
圧倒的世界観
原作未読です。
アヴァロンを観る機会がありこの際押井作品を観ていこうと思い視聴。
ヘッドホンで大音量で視聴。
ストーリーに関しては賛否両論あると思います。
否定派の意見としては説明不足、理解不能といったところでしょうか。
肯定派の意見としては映像がきれい、音楽がすごい、とういところでしょう。
私は圧倒的に後者でした。
まず引き込まれたのは音でした。ドアの閉まる音や衣擦れの音、新聞を折り畳む音などどれもが実写映画以上にリアルに感じました。戦闘シーンではエンジン音やギアを入れる音などに迫力があり過ぎて本当にその場に自分が居るような感覚に襲われました。音だけでも監督のこだわりが十分に感じられました。ちょうどアヴァロンを少し前に観た後だったので音や、夢と現実の境界が曖昧になる雰囲気などかなり似たものを感じました。
映像に関しても素晴らしく当時の最高水準と評している人が何人もいましたが、私にとっては数年経った現在でも最高水準と感じました。
音と映像の融合が素晴らしく、リアリズムという点においては他の追随を許さない完成度でした。オシイズムここにあり、といったところでしょうか。
ストーリーに関しては酷評も見られます。確かに設定の説明は少なく、キルドレの説明も終盤に少し出てくるだけです。私はそれに不快感は感じませんでしたが。
テーマは生きることの意味を考える?でしょうか。歳を取らず戦死しない限り若者のまま永遠に生き続けるキルドレの生き方、苦悩を描くことにより自分たちの生を考えさせようとしているように感じました。
押井監督のこだわりを十二分に感じられる作品でした。これだけ大衆受けしなくてもブレない作品を作り続けられる監督はやっぱり偉大だと感じました。
私にとって最高のアニメはGhost in the shellでしたがそれと同レベルの作品だと思いました。