ビアンキ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
感動か、退屈か
1998年発売、安濃高志監督版全2話のみの視聴。後に作られた続編は未視聴。
たまたまふらっと立ち寄ったブックオフでこの作品のDVDを見つけ、金ないんでちょっと迷ったけど買った。
てろてろの時間と呼ばれる人類の衰退期の時代、そんな時代で喫茶店を営むロボットの女性:初瀬野アルファ(まともに喫茶店やってるシーンは少ない気がするけど)と少ない人間たちの癒し系アニメ。
そんな内容の作品
荒れ果て走る車も少ない道路
水に沈んだかつての住宅街
ある時は青く、明るく、またある時は美しく赤や紫に染まり世界を照らす空
現代と変わらず昼夜をくれる太陽、月。
そして衰退期に入りつつも悲観的でなく明るい人々。
そういった退廃的ながらも美しい世界を見守るように流れる風や海鳴りの音、静寂。
そんな世界の風景や景色、人々を、視聴者がアルファさんのそばにいるような感覚で一緒に旅したり、見つめたり。
そんな物語をただ「退屈」と思うか
一時の「感動」を覚えるかは視聴者次第。
私は創作で感動することは少ない人間なのだが、本作のラストエピソード、「ヨコスカ巡航」の最後、夕暮れから徐々に辺りが暗闇に染まっていくなかで、主人公が見る、
水の中に沈んだ住宅街の中からぽつぽつと灯りがつくシーンで強く感動した。
本当にその場にいるような感覚になった。
GONTITIの演奏するオープニング曲、エンディング曲、そして劇中ミュージッククリップとして流れるボーカル付きの曲「遠い町」と「風が吹いていた」も違和感なく作品にマッチしている。と思う。
美しい風景を見て「感動」とまではいかなくても
、なんだかなんとも言えない不思議な気持ちになったことのある方。がもしいれば全力でおすすめする。
下手くそな文章、読んでいただきありがとうございます。