「ひだまりスケッチ(TVアニメ動画)」

総合得点
71.8
感想・評価
775
棚に入れた
4467
ランキング
1270
★★★★☆ 3.8 (775)
物語
3.6
作画
3.7
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

OZ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

陽だまりの下で得る安らぎ

原作の漫画は読んでいないが
オススメして頂いたので
観てみる事にした2007冬アニメ

■陽だまりの下で得る安らぎ■
美術科のある高校に通う仲良し女子4人組の
ほのぼのとした日常を描いた作品『ひだまりスケッチ』

まさに日常系の王道を行く
良くも悪くもストーリーそのものに起伏がなく
キャラクターありきの物語だ。

作中の様々な小道具に実写を用いて
如何にもシャフトらしい
独特でアーティスティックな演出が特徴的。
その反面 奇抜な演出故に受け皿が狭く
合わない人はどこか引っ掛かってしまう演出だろう。

今作品の評価したい点は
無理なく自然な"会話の繋がり方"である。

中でも上手さを感じられたのは
第4話 「5月18日 歌うショートケーキ」

前半は吉野家先生が作ったお地蔵様エピソードで始まり
後半は歌う事でカロリーを消費しようと
メイン4人でカラオケへ遊びに出掛けるのだが
ヒロのダイエットネタを軸に
実は音痴なゆのであったり
その外れた音程をそのまま再現する宮子であったり
吉野家先生の作ったお地蔵様に拝めば
胸が大きくなる噂を打ち明ける沙英であったりと
会話の内容があっちこっちに飛ぶけれど
最終的には最初と最後が会話で繋がるのだ。

全く異なるエピソードを
会話の繋がりで以って結びつけるのが実に巧妙である。

続いて音楽面も評価したい。
OP ED両曲共にクオリティが高く
ED「芽生えドライブ」も良かったのだが
繰り返し聴いていたのはOP「スケッチスイッチ」

「おーい! ラフ描き ぷりーずみんなの似顔絵コンテスト」
上記のフレーズ時に
へちょ絵(作中のデフォルメ化されたキャラクターを指す)で
宮子以外笑っている4人揃ったカットが
何とも今作品らしい微笑ましさを感じてお気に入り。

これと言って大きな事件もなく
何も起きないからこその安心感が
ただ"ユルい"と評するより
陽だまりの下でゆったりくつろいでいる様な
心地良さを与えてくれる作品である。

■バラバラな時系列■
一方で必要性の有無を感じた箇所は
各話のサブタイトル通り
1話が「1月11日」2話が「8月21日」3話で「6月17日」と
"時系列がバラバラ"になっている点だ。

どうやら原作ではシャッフルされていないらしく
アニメオリジナル構成との事。

どの回から観ても気軽に楽しめ
気にならない程度に仕上がっているけれど
シャッフルした事で特別な展開を生んでいる訳でもないので
そのまま季節を追っかけていってもらった方が
素直に観易くなっていただろう。

「あの時はそうだったのか!」と
伏線を読み解く面白さはあるものの
初見では分かりにくい為
単純に観辛くなってしまっている構成は
惜しいの一言である。

■あとがき■
新房監督×シャフトの組み合わせは
ちょっと合わないかなって感じていたのだけれど
徐々に愛着が湧いてきて
本編12話+特別編2話の計14話を楽しめました。

ゆの役の阿澄 佳奈さんですが
『WORKING!!』の種島 ぽぷら
『這いよれ! ニャル子さん』のニャル子さん等
今でこそ売れっ子の声優さんですが
今作品が初主演だそうで
初々しかったのが印象に残ってるな。

お気に入りキャラクターは
常にお腹が空いているやんちゃな宮子だね。

作中でははっきりと明かされていないが
結構壮絶な過去を持っていても
包み隠さずに明るく話したりと
太陽みたいな女の子で
へちょ絵の時が特にきゃわわだったよ。

と言いつつも好みなのは
咥え煙草の似合う
サバサバした性格の大家さんだったりするけれど(笑)

登場人物が可愛く
安定して終始楽しめたので
2期の『ひだまりスケッチ×365』も観てみたいね。

満足度 ★★★★★★★☆☆☆ (7)

投稿 : 2015/05/11
閲覧 : 366
サンキュー:

38

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