sherlock さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
人の感情の“最低”に触れた“裁定”…
【今回は考えることが多すぎてレビューが長くなったので
忙しくてレビュー読む時間が勿体無いって人は
◇の中だけでも読んでいただけると嬉しいです!】
まず、率直な感想から…
昼ドラかっ!
って思わずつっこんでしまうぐらいドロドロした人間関係を描いていて
見れば見るほど日髙のり子さんの「脅威判定が更新されました」って声が聞こえてくる気がするぐらい
自分の犯罪係数が上昇しているのがわかった(笑)
これもPSYCHO-PASSのときと同様子供向けじゃないと明言できる!
良い子は3話だけしか観ちゃダメ、ゼッタイ!w
このアニメはクイーンデキムという裁定者が裁定のために
命をかけたゲームを行ってもらい二人の人間の本性を引き出すことで
“虚無”か“転生”かを判定するという閻魔様のようなことを行う
そして、裁定基準として重要となるのは
浄玻璃鏡に相当する被裁定人の生前の記憶と
人間の極限状態で現れる最も原始的な感情“恐怖”…
ただし、デキムは人間である知幸と接するうち人間の感情を知らない自分が
人間を裁定して良いのだろうか疑問を抱くようになった
そして最後には…ゴホンッ、ここは観てからのお楽しみということで!
↑はい、そこ!説明が面倒になったなとか言わないw
でも実際このアニメは
クイーンデキムの成長や知幸の人間としての変化よりも
様々な人間の醜い争いの方が見どころだと僕は思う
<第1,2話>
{netabare}
タイトル:お金をもつようになったら女性を見る目を養え(笑)
第1話から“浮気”が話の中心って…w
しかも夫のために嘘をついて自分が悪者になるという考え方は
まわりくど過ぎて理解できなかった
知幸は夫を愛していたからと言っていたが
一度きりの過ちを行ってしまった罪悪感を死ぬ前に消し去りたかったから
だと思われても仕方ない気がする…
これは完全に男側の立場を味方した意見になってしまうが…
女性は愛されることで自分の価値を確かめようとするため
浮気が本気になる可能性が男性の2倍高いらしい(驚)
また、女性は浮気中に浮気相手と夫を比較してしまい
夫の悪い部分ばかりを意識するようになってしまうらしい(怖)
従って、女の人は浮気をした時点でもう夫婦の関係が修復できない段階まで来ている気がする
※ただし!
男はストレス解消として体だけの関係だと割り切っているからと言って
浮気が許される訳ではないのは断言しておきます!
(じゃないと女性から非難殺到しそうだし汗w)
ただ、これは僕個人的な考えだが
夫が妻はお金目的じゃないのかと不安を抱く時点で妻が浮気しているしていないに関わらず
夫婦としては終わっていると思う
そもそも男性は自分のことを絶対に愛してくれていると確信できるような女性を妻にすべきだし
そう信じ続けることで夫婦としての絆が生まれるのではないだろうか?
(実際妻が浮気しまくっていたとしても…笑)
今回の二人の出会いがどういうものかはわからないが
恐らく夫は妻が自分の事をどう思っているのか結婚の前にちゃんと確かめることなく
容姿や家事スキルだけで選んでしまったから今回のような事件が起きたのだと思う
もし、お金がない普通のサラリーマンを装って妻と出会っていたら
もっと互いを信じることができたのではないだろうか?
まぁ、でも実際女性は現実主義で家庭の将来を考え
男性の収入を少なからず気にはしているらしいので
結婚を考えると収入が男性を選ぶ要素の一つになってしまうのも仕方ないと僕は思う{/netabare}
<第3話>
{netabare}
タイトル:(いくら整形しても)私以外、私じゃないの!!笑
自分の顔を男性の好きな顔に整形してでも好きな男の人に好きになってもらいたいという
健気で純粋な愛情はとても美しかった!
やっぱり美人で努力なしに色んな男と付き合う方よりは
あまり綺麗じゃなくても(個人的には整形する前でも十分綺麗だと思ったけど)
努力して一途な女の子の方がずっと素敵ですね~
しげるが舞の心臓の鼓動で興奮してたのは流石に笑っちゃったけど…ww
心拍フェチなのかな?笑
あとデキムの真顔で放つジョークにも笑ってしまった!
二人の関係は出来上がらなくてもどん兵○は出来上がるけどね~←すみません、日清ジョークです(笑)
ボウリング勝負でデート行けるとか羨ましい!
えっ?誰が恋愛のガーターの達人だ!!
ボールさえ投げさせてもらえないわ!!
はーい、恋愛話は自虐ネタしか書くことがないので次に行きます!w{/netabare}
<第4話>
{netabare}
タイトル:バツ3の家庭はやはり×××(チョメチョメ)笑
避妊しなかったせいで授かり婚となり、夫にDVを受けて離婚したみさきさんに関しては
みさきさんがもし死んでいなかったとしても家族との幸せな家庭が築けたとは到底思えない
それぐらいみさきさんは人間性を保ち自分が生活するのに精一杯で
母親としてあるべき姿とはもはやかけ離れていた気がする
むしろみさきさんにとって死ぬことでようやく子への責任から逃れられてホッとしているのではないだろうか…
従って、みさきさんは死んでも子が立派に育てばそこまで問題ではない…
一方、いくら前の母親に望まれて生まれてこなかったからと言って
心優しい新しい母親を残して親孝行もせず自殺した洋介は問題である
僕にはまだ(?)子供がいないからどうしても子供側の目線になってしまうが
“子に何もできなかった親”と“親に何もできなかった子”では
死んだ本人たちは同じぐらい後悔していたとしても
残されたものたちにとって後者の方が圧倒的に苦痛を伴うからだ
夏休みの宿題と親孝行は早めにしなさいとよく言うが…←すみません、今考えました笑
感謝の気持ちを伝えるのにタイミングなど関係ない←プロポーズは別ですよ~w
親がいつも傍にいて当たり前だという考え方を改めて
親がいつ亡くなっても子供に愛されて幸せだったと思えるよう
子供が支えてあげるべきだと最近特に感じている…{/netabare}
<第6話>
{netabare}
タイトル:ギャルのファンデーションよりもアイドルのかぶっている皮の方が分厚い(笑)
これに関しては今までの話と違ってギャグがメインなので
ファンをつまみ喰いする女好きの原田くんは勝手にしてもらってw
純粋のバカマユちゃんの可愛らしい思考に皆さん癒されて下さい!(//▽//)
マユちゃんの生きていた理由や死ぬ理由がとてつもなくしょーもないと思えるが
生きる理由に皆が納得するような正当性がある人がこの世に一体何人いるだろうか…
人は生きる理由を深く考える必要なんてなくただ今を精一杯生きれば良いと教えてくれるお話だった{/netabare}
<第8,9話>
{netabare}
タイトル:“使命に駆られて”“死命を狩る”人間ほど恐ろしいものはない…
正直この話を観終わったときは登場人物に感情移入しすぎて気分が悪くなるぐらい重々しかった
R30でもいいんじゃないかと思うぐらい…
間違いなく10歳は老けた
そしてデスパレードの好みが両極端に分かれてしまうのは恐らくこの話の捉え方が人によって全く異なるからだろう…
5,6,7話がまったりとした話だっただけこの話は強烈で話の背景を受け止めるだけでも辛く
気分をただひたすらに害されたと感じる方も多いだろうが
個人的にはとても考えさせられる良い話だったと思う
島田は両親を早くに亡くし唯一の残された家族である妹と貧しくも幸せに暮らしていた
しかし、あるときその大切な妹がストーカーにより強姦され
無能な刑事じゃ何も解決しないと復讐を決意し殺人を犯す
一方、辰巳は自分が昔逮捕した犯人が仮釈放中に妻を殺され、復讐のために殺人を犯す
その後、辰巳は「罪人は必ずまた罪を犯すのだから死をもって制するしかない」と
日本の悪人の温い取り締まり制度に対する怒りから
刑事としての仕事に対する取り組み方が大きく歪んでしまった
あるとき彼らの人生は交わった
そして妹がストーカーに強姦されているところを黙って見ていた辰巳は
被害者の復讐のために必要な犠牲なのだと自己を正当化した
恐らく同じ復讐に燃える立場として島田は辰巳の考え方が全く理解できない訳ではなかったのだろう…
だからこそ誰にぶつけたら良いのか分からないどうしようもない怒りで我を忘れ
最終的に島田は憎しみを自分で制御することができず
辰巳を二度殺し完全に闇に落ちた…{/netabare}
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{netabare}
人は本当に脆く感情的な動物である…
憎しみを煽られると簡単に人を殺めてしまう
復讐は復讐を生むことを知ってなお自分を抑えることができない
愛する者が傷つくと愛は憎しみに変わる…
愛が大きいほど憎しみは大きくなる…
この話に関してはどちらも闇が深すぎて裁定の範疇を超えてしまっている…
だから「狂っている」という一言で片づけるのは簡単だ…
しかし、それでは彼らのような問題を抱える人を救う解決にはならない…
あなたは人を死ぬほど恨んだことがあるだろうか?
果たして死んだ方が良いと思うような人間に出会ったことがあるだろうか?
彼らのような経験をした人間は一体どのような行動をとるのか?
本当なら僕もこのような立場に立って語るべきなのだろうが
残念ながら自分の人生は彼らの人生とは程遠いためどうすべきなのかわからないとしか言えない
ただこれだけは言える…
人の人生が十人十色であるように生き方に正解などないのだが
正解を見つけるためにはやはり“経験値”が絶対的に重要となる
また、この作品を通して興味深く感じたのだが
人は自分に対して何かされたときの感情よりも
自分の身近な誰かが何かをされたときに感じる感情の方が複雑で強い
これは1,2,3話よりも4,8.9話の方が何となく重たく感じた方ならきっとわかるだろう…
人間の人間たらしめる部分は個よりも集団で発揮されるということなのかな?
これに関しては酒飲んで書いてるせいか尤もらしい理由を考えることを諦めました(笑)
{/netabare}
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第10話以降は物語の本筋に重要なお話で
デキムが“悲しみ”という感情を感じるまでのお話が描かれている
正直最初は部分的に記憶を徐々に蘇えらせて人の感情で弄んでいるようにしか見えなかったが
生前に色々な経験を経た人たちの核となる想いに触れることで裁定に対する責任を負い
裁定=被裁定者の生命の意味を理解することなのだと気づくデキムを見てると
今はこれといって生きることに深い意味をもたないようにしていて
“生きるとは死に抗うこと”だと安易に考えている
そして人生の一瞬一瞬を大切にし
いつか死ぬときに何か生きた意味を見いだせる人生になれば良いなと感じた
は~い、ということで相変わらず壮大なテーマでかなり真面目な話になってしまいましたが…
このアニメは思わず女の子とツイスターゲームをやってみたくn…じゃなくてw
他人の壮絶な人生を通して生を全うするとはどういうことなのか考えさせてくれるアニメなので
興味がある方はぜひ一度観てみてはいかがでしょうか?\(^o^)/
P.S.
このアニメを観てから{netabare}エアーホッケーをするの{/netabare}が怖くなりました(笑)