karinchaco さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
にゃーたんがウザかわいい
白組とタブリエ・コミュニケーションズが手掛けるオリジナルアニメ。
干支を擬人化した作品ですが、なぜか猫のにゃーたんが主人公を務めています。
ストーリー的に干支神(十二支の擬人化したもの)を全員倒したら自らも干支神になれるということなのでちょうどよかったのかもしれません。
このアニメの特徴は日常シーンは2D。干支神と挑戦者の干支娘のにゃーたんとのバトルシーンは3Dで制作されており、2Dと3Dの領分がはっきりしていることですね。
2D部分は日常パートということもあってギャグテイストがかなり強めの日常系という感じ。バトルシーンは3Dの良さを存分に生かしたなめらかな動きと疾走感のある戦いがとても見応えがあります。
私がイチオシなのは、主人公の「にゃーたん」です。CVは村川梨衣さん。通称りえしょんですね。語尾に「にょ」をつける感じなどは『デジキャラット』の「でじこ」をほうふつとさせます。そして、にゃーたんのちょっとウザったい感じが村川さんの演技でましましになっているおかげでかなりのカオスですw。
OPもにゃーたんが担当しているのですが、CDには[もーっと! うるさいにゃ~たんMIX]が収録されており、カオス感がさらに深くなっています。
シナリオ的には、にゃーたんとちゅーたんの因縁話が物語の軸になっているものの、あくまでもギャグテイストが中心といった感じ。
流石に終盤のシリアス展開は、{netabare}もーたんがちゅーたんに敗れる。他の干支神もちゅーたんを救おうとして失敗。のように{/netabare}どんどん重たくなってきます。がしかし、最後は{netabare}ちゅーたんの暴走を無事に食い止めて浄化。もーたんが華麗に復活して{/netabare}大円団を迎えて終了。あとくされなくスッキリとしたエンディングです。
マイナス点は一部のキャラクターの扱い方ですね。具体的にはきーたんといぬたん。
干支をテーマにしている以上、視聴者が自分の干支のキャラクターに目が行くのは当然のこと。しかし、干支が12+にゃーたん1+たける1=14名のキャラクターを1クールで描き切るのは至難の業。結局のところ軸となったのは、主人公の猫。敵役のネズミ。解説役の猪。最後の最後で存在感を発揮した牛。そして、たけるといったところか。
後目立っていたのは、虎、龍、羊ぐらいでしょう。干支だけ見るとたけると猫が外れるので、6名が重要ポジションを担ったことになります。
干支で多く活躍できたのは半分の6名。それ以外の干支神たちはお当番回が活躍の中心となったのですが、猿と犬にいたっては。キャラかぶりに始まり、何にするにもセットで扱われ、お当番回すらないという不遇っぷり。
他には、お当番回以外は全く存在感のない兎と馬も、まあまあの不遇具合か。
全キャラを公平に扱えって言うつもりはありません。むしろ、そうなってシナリオがグダっては本末転倒。ただ、もうちょっと見せ場は欲しかったなぁと。特に、該当する干支の皆さんはそう感じたんではないでしょうか。
だから、こういうパーソナリティに類する要素(今回は干支)を扱う作品は難しいですよね。かに座の友達が聖闘士星矢を見て嘆いていたことを思い出しましたw。えとたまは、聖闘士星矢よりははるかにましではありますが。
全体を通してなんだかんだ言っても、面白かったです。
でも、にゃーたんのウザさ(中の人も含む)が合わない人も多いだろうなぁ。っていうのが正直な感想。ウザキャラって思わぬヘイトを招く危険性もありますしね。だから、そういうのに耐性のあると自負する御仁はぜひ見てください。