タクミ1011 さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
あくまでも、どこまでも個人的意見
fate/zeroを友人の勧めで視聴したわけですが、とりあえず自分の中でこの作品をどのように評価するかという姿勢を決めるために、このように感想を書いてみようということになりました。
良かった点
・切嗣の声
・切嗣の過去シーン
・魔術に銃で挑むという姿勢、勝つためには何でもするという態度(私の好み)
・それに対立する『騎士精神』
・ライダーの死に際
この作品の良い点は、紛れもなく『対立』を描いているところにあるように思われます。というのも
セイバーvs切嗣(戦い方)
また、
セイバーvsライダー(王としての在り方)
という具合の対立です。前者の対立はランサーのペアにも同じことが言えます。
恐らく、
切嗣vs綺麗
という対立が成立するのかもしれませんが、綺麗側の過去のバックボーンの説明に欠けるため、なんとも共感できない、悪役になってしまっているようにも思えます。この作品の惜しい点、だと私は思います。
しかしセイバーとライダーの対決は、かつての臣下であったバーサーカーと最後戦うことによって見事回収されるわけですが、その手腕はなかなかの物。
さて、個人的に気になったところ。
・時臣が惜しい
・アサシンが便利役に見えてしまう
・正義に関する話がありきたり
・綺麗が何を求めているかがよくわからない
・雁夜に感情移入が出来ない
時臣は結局何もせずに退場しました……これはいささかどうなの? と思わざるを得ませんでした。というのも、時臣は切嗣と、魔導の扱い方に関して対立関係にあるという事なのに、ならばもっと具体的な戦闘があっても良いではないか、と思いました。ギルに見限られて死んじゃうし。
アサシンが便利役、というのはその言葉のとおり便利役。超便利役に見えてしまいました。彼だけ名前明かされませんでしたし。都合のいいパイプに見えてしまってキャラがあんまり立っていないなぁ、と思ったり。
終盤の切嗣の聖杯に裏切られるシーンですが、どうにも私にはありきたりに思えました。ちょうど昔有名になったじゃないですか、『これから正義の話をしよう』とか。功利主義的な態度と人情、みたいなテーマ。正直もう一歩上の絶望を味あわせてくれると思ったので、いささか拍子抜けでした。
綺麗が何を求めているかわからない、というのもそのままで、綺麗自身の過去等が開かされないので、彼が何故無欲なのか、そして破壊を求めるのか、が上滑りに感じました。
雁夜も同じように思います。おそらく自分が間桐家を抜け、それによって桜が虫に侵される罪悪から聖杯戦争で戦うことを決意したのでしょうけれども、そのバックボーンがない。セリフもない。共感厨の私としてはこれは惜しい!
という具合の感想ですが、正直切嗣の過去編だけでこのアニメは見て良かったと思えます。切嗣のボイスとか生き様とか本当にカッコいいと思いますし。あくまで個人的意見なんですけども。
原作買おうと思います。切嗣大好きです。