ムッツリーニ さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ウザ系アイドルを見ている気分
人気まんがを、どうやってかいたらいいか。そんなことが一言で言えたら苦労はしないのですが、ただひとつ言えるのは、普通の人であるべきだ、ということです。
(中略)かたよったものの見方や考え方をする人は、大勢の共感を得ることはできない。だから、まず最初に普通の人であれ、というのはそういう意味なのです。
かの藤子F不二雄先生の言葉です。
話を考えているのが脚本なのか監督なのかは知りませんが、この作品を見ていると社会に対する考えの稚拙さが見えてしまって、どうにもこの言葉が頭をよぎり、同時に「ああ、この人は人間を描く事に向いてないのね」と落胆すらしてしまうのです。
アンドロイドものの定番としてシリアス路線の感動モノとして売っていくつもりなのでしょうが、舞台背景の設定に粗が目立つのはキリがないのでともかくとしても、主要登場人物達の悉くが一企業人とは思えないほど自己中心的で感情移入できないのは致命的。
ギフティア(いわゆるアンドロイド)側のキャラクター達は奔放でも良いとは思いますが、少なくとも人間側のキャラクター達はもっと普通の考え方をしてもらわないと物語全体に対する共感は得られないと思う。
と、ボロクソに言ってますが、作画とヒロインと美術その他は良いので何も考えずに観て泣くにはちょうど良いのかも。