tao_hiro さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
現代版 陸奥A子の世界
これはやられました!不意打ちです!40代おっさんのハートが打ち抜かれました!!
私には3歳年上の姉がいます。なので子供の頃は、姉が買ってくる少女漫画雑誌を良く読んでいました。「りぼん」「なかよし」「ちゃお」は一揃い読んでいました。
ずいぶん忘れてしまいましたが、「ガラスの仮面」「王家の紋章」「キャンディキャンディ」「生徒諸君」「伊賀のカバ丸」「パタリロ」「はいからさんが通る」、マニアックなとこだと「イブの息子たち」などに心躍らせていました。
そのなかにひときわ私の心をくすぐる作家さんがいました。陸奥A子といいます。1970年代から1980年代にかけての「りぼん」の看板作家さんで、情緒あるラブコメディを得意とし、その作品群は「おとめちっく作品」と呼ばれました。
そうです。私は「乙女心」を鍛えられた男子なのです(笑)
さて、たまこマーケットの劇場版として制作されたこの作品、素晴らしい仕上がりになってました。
本編のテレビシリーズは、『商店街の人々に愛され、感謝しながら毎日幸せな日々を送っていたたまこが、とある南の国の王子の妃を探しに来た言葉を話す鳥デラと出会い、そこから、いつもより少し不思議な生活を送る。』というストーリーでした。
けいおんのスタッフが名を連ねているという事もあって、期待して視聴したのですが、いまいち冴えがありません。たぶん、日常系として十分成立していたのに、ファンタジー要素が邪魔をしてしまったのだと思います。
一応は完走したのですが、なんとなく消化不良に終わりました。
しかし、この劇場版は、ファンタジー要素は一切ありません。本来のあるべき姿を取り戻したのだと思います。「真・たまこマーケット」です。
そのおかげで気づくことが出来ました。これは陸奥A子の世界だと。
「幼なじみへの片思い」、「告白された方の戸惑い」、「告白した方の後悔」、「離れ離れになる二人」「思いを伝え合う小道具としての糸電話」などなど、陸奥A子作品ではおなじみの要素がいっぱい詰まっていました。
私の「乙女心」を優しく刺激してくれました。懐かしささえ感じました。
最近の恋愛モノにはあまり感じられない情緒のある名作だと思います。
・・・40代女子くらいにしか通じない話をして申し訳ありません m(__)m