tao_hiro さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
まじめに作ったのに・・・
私は基本的にアニメ原作を、視聴前や視聴後にチェックする事はありません。たまたま息子たちが原作を持っていたりした場合に、既読であったりするだけです。
そもそも、「原作(小説や漫画)のアニメ化や実写化で納得できるものは無い」という経験則があります。特に原作に思い入れが大きかった場合は、失望感も多いと思ってます。もちろん、まれに「あたり」があることは否定しませんが・・・
原作と映像化されたものは別物として見る、というスタンスが正しいと信じています。
この作品、不幸なことに原作既読でした。そして原作に大興奮しました。経験則からすると「視聴してはいけない作品」なのですが、万が一の「あたり」を期待してしまいました。
・・・あ~やっぱり面白くなかったぁ~・・・
ところが、この作品、いわゆる「原作レイプ」といったような感じは全く見られませんでした。むしろ原作に忠実だったと思います。作画も声優さんのキャスティングも悪くなかったと思います。
では、なぜ私は面白くなかったのでしょうか?
恐らく、「スピード感」に違和感を覚えたのだと思います。私が視聴中に感じていたのは「退屈感」だったからです。
この作品は、大きく分けて、物語を転がすパート、バトルパート、回想パート、豆知識パートで構成されています。
漫画原作を読む場合には、それぞれのパートを自分の好みのスピードでページをめくる(≒読む)ことができます。スピード感にあふれるバトルパートではどんどん読み進み、とちゅうで挿入される豆知識でちょっと箸休めして、回想パートではじっくりと乗務員のバックボーンを味わえます。各パートの切れ目で一息つくこともできます。
ところが、アニメ作品においては、監督さんの感性で各パートのスピード感が決められてしまいます。尺に合わせるためのタイムマネジメントもあるのでしょう。それが私にとっては、とても間延びした感じに映りました。
この作品への不評は、アニメ制作スタッフさんの責任ではないと思います。世の中にはアニメ化には不適格な原作がある、ってことが示されただけだと思います。