蒼い✨️ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
俺とうちの物語。
アニメーション制作:マッドハウス
2015年4月 - 9月に放映された全24話のTVアニメ。
原作は、『別冊マーガレット』に連載されていた、原作者・河原和音、作画・アルコによる少女漫画。
単行本は全13巻全46話で、雑誌の2015年6月号・単行本10巻に収録の32話までアニメ化されています。
(アニメ化しなかったエピソードが2話ありますが)
【概要/あらすじ】
『俺はでかい!!』
『俺はイケメンじゃねえ!!』
主人公は、剛田猛男。
大まかに言って身長2メートル、体重120キロ。
勉強が苦手で女心とか難しいことはよく解らないが、
とにかく真っ直ぐで誠実、そして器が大きな優しい漢!
そして、柔道が得意でフンドシに捻り鉢巻姿で太鼓叩いているのが似合いそうな、
『漢』を絵に描いた様な筋骨隆々の肉体。
まさに頼れるナイスガイだが、(赤木キャプテン+つの丸)÷2みたいな顔のために、
生まれてこの方15年の間、女と付き合ったことがない。
女どもは幼馴染で親友のイケメン・砂川誠に夢中だ。
そんな猛男が恋をした!
ヒロインは、大和凛子。女子校に通う高校一年生。身長150センチ程度と小柄。
お菓子作りが趣味でリスのように可愛い、ちょっとふわふわした感じのキュートな女の子。
電車の中で運命的な出会いをした猛男と凛子の物語が始まった。
そう、これは“俺”と“うち”の恋の物語なのである。
【感想】
浅香守生監督を始め、『ちはやふる』のスタッフを大多数引き継いでおり、
安定のマッドハウス製作クオリティです。
『ただしイケメンに限る!!』
少女漫画の常識ではイケメンと非イケメンの間には人種差別にも似たヒエラルキーが存在しています。
なのでアニメ放映開始時には、少女漫画にあるまじき主人公のルックスが話題になりましたね。
一見不釣り合いそうな見た目のカップルの恋愛話。
ヒロインも美人ではなくて可愛いって感じなんですけどね。
この作品の特徴として、登場人物の魅力をルックスに頼らずに、
性格美人的な愛される人柄の良さを前面に押し出しているというのがあると思います。
どうも、このアニメは猛男と凛子のイチャイチャを24話もかけて見続ける作品らしいです。
恋のライバル出現みたいな?展開もありますが、
人間らしく悩んだりしながらも決して壊れない二人の関係が安定感をもたらしており、
あっちへふらふら~こっちへふらふらという、ハーレム系、逆ハーレム系の作品にうんざりしている人が観たら、
一途な男と一途な女の純愛の爽快さに、満足できるアニメだと思います。
イケメンと美少女が同じことをやれば、厭味に見えかねない話を、
非美形の男と、美少女過ぎず親しみやすい可愛さの少女にやらせるというのが、
この作品のポイントといいますか。
イケメン親友の砂川くんが絡む恋愛エピソードを観ていて、
もし砂川くんが主人公だったら、この原作漫画は人気出なかっただろうな?と思ったりしています。
主人公の親友兼恋愛アドバイザーの砂川くんって、なんかリアリティない男ですよね。
気になった点として、猛男と凛子の理想的なカップルに見せるために、
周りに上手くいかない恋、こんなヤツが彼女つくるなよ?的な話が引き立て役っぽくなっていたのがありました。
作品の緩急に必要な展開だったとも思いますが。
他にも初期に、猛男の好感度上昇イベントとして、
猛男じゃないと死んでるだろ!的な事故が多発していたのが、わざとらしいと思いましたね。
そこはシリアスに捉えずに、脳内でギャグとして処理した方がいいのかもしれませんが!
なにはともあれ、
『大和、好きだー!』
『猛男くん、かっこいい』
『すなー、お前本当に良いやつだなー!!』
を24話に渡って繰り返しているラブラブでハッピーな空気を飽きずに観続けられる感性の人間なら、
安定して楽しめる素晴らしい作品として評価できると思いました。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。