ostrich さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
キーパーソンの扱い
最終回に悪い意味で衝撃を受けました。
いや、原作ありきで理解しなきゃいけないとか、
全部の伏線が回収されていないとか、はそれほど気にならなかったのです。
ただ、最終回のキーパーソンである{netabare}ヒデ{/netabare}の扱いが酷いな、と思いましてね。
{netabare}彼が死んじゃうのはまあ良いですよ。でも、死んじゃう理由とか経緯とか心情とかがロクに描かれてないのはどういうことなんですかね。
たぶん、金木の変容をきっかけにCCGと関わり、さらにその一員となった結果、命を落とす、ってことなんでしょうけど、本当にそれだけしか描かれていません。{/netabare}
金木と戦うバトルマンガ的展開とか、金木がお腹すいてピンチのところで自分の肉体を差し出すアンパンマン的展開とか、実はおれおまえのこと…的なBL展開とか、いくらでもおいしい役どころがあっただろうに。ていうか、ラストエピソードがアレならば、そういう役を与えて然るべきだと思うのですよ。原作にそういうエピソードがあるなら、そこは省略しちゃいけないところでしょう。
ただでさえ、回収した伏線が少ないのだから、金木と{netabare}ヒデ{/netabare}の物語だけはちゃんと描いて、
落とし前をつけなきゃいけなかったと思います。
実際、{netabare}お姫様抱っこで歩く{/netabare}シーンとか、私には退屈でした。
あそこで感動するバックボーンは少なくとも私にはないもの。
■原作者が描きたかったもうひとつストーリーとは
原作を読んでいない私が言うのも説得力に欠けますが、少年ジャンプ的なバトルマンガをやりたかったのかな、とは思いました。まあ、だとしたら、最後はやっぱり金木と{netabare}ヒデ{/netabare}のバトルじゃねえの?とも思いますが。
■魅力あるキャラクター
最終回に感心しなかったせいで、全体的に印象が悪くなってしまったのだけど、魅力的なキャラクターは多かったです。
特にアイツ、月山。
いや、あれ、ミスター味っ子ですよね。
本作は「食」に関わる物語でもあるから、正しい引用ですね。
演出と演技の暴走ぶりには大いに楽しませてもらいました。
あと、ジューゾーも好きですね。
歪んだサイコパスに芽生えたストレートな愛情とか、そういうのに本当に弱いのです。
つか、彼はシナリオ上、必須の人物でもないのに、やけに厚く描かれているんだよな。
本作はやっぱり連載ストーリーマンガのノリなのかもしれないですね。
そのときに人気のあるキャラクターを厚く描いて、
多少、全体のバランスが狂っても気にしない、みたいな。
ま、それはそれで良さはあるのだけれど、
それをそのまんまテレビアニメでやって、
普通に低クオリティに見えてしまったら、元も子もないですよね…