Misasagi さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
真のドラマは少し特別な日常に潜む
現実離れした環境や、大きな事件なんてない。
問題は日常の中にありふれている。改めてそれを見る時人はなにを思うか。
最近のアニメとは少し違った雰囲気をこのアニメは持っていました。
ありふれた異世界ではない、何か突飛な名前のぶかつどうでも無駄に権力の強い生徒会でもない。
今でも当たり前にあっただろうし、これからも存在するだろう吹奏楽部が舞台となっています。
このアニメの中で素晴らしいと感じた部分を上げていきます。
まず作画、安定の京アニです。背景楽器キャラクター共に美しい状態が維持されていました。
次に音楽、元々吹奏楽は好きなのですが、いっそう好きになりました。本編に関係ある演奏はその中にキャラクターの努力やドラマを感じさせてくれます。BGMは楽器の音色が効いていて心地良かった場面もあって展開と共に大きく盛り上げてくれます。
さらにキャラクターはそれぞれはっきりした価値観や個性を持ちます。多くのアニメではキャラクターが変化する、成長することで感動を与えますが、このアニメからは成長よりも、変わらないことに対して大きな共感を得ました。
しかし、それと対比したかのような主人公の大きな変化には、しっかり感心させられました。
そしてそのキャラクター達が巡り合うことで生まれるドラマは時に華々しく、ときに鬱陶しいほどリアルに作り上げられていました。また、それぞれのキャラクターのその時点での心情は絵や声の演技によってしっかり把握できました。
今まで見たアニメの中でこれほどまでに印象に残ったものはありません。しかしそこには特殊なものはたいしてなく、どこにでも存在しうる、現実に近く、しかし特別な世界だったと思います。
真のドラマは少し特別な日常の中に潜む
タイトルのように思え、少し自分の日常を振り返ってみようかなと思うような、良いアニメでした。