「機動戦士ガンダムUC/episode1 ユニコーンの日(OVA)」

総合得点
77.6
感想・評価
1022
棚に入れた
5214
ランキング
612
★★★★★ 4.1 (1022)
物語
4.1
作画
4.4
声優
4.0
音楽
4.2
キャラ
4.0

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ネタバレ

アニメ最近始めました さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

初代から逆シャアを経て、人類の未来とと希望の物語

視聴動機は、ありません。大人向けガンダムを見るのに理由なんて必要ない!
オススメする層は、全年齢、全国民、全人類と言いたいところですが、やはり初代、Z、逆襲のシャアをある程度知ってる方がより楽しめます^_^

以下感想です。
当作品でも{netabare}歴代ガンダムと同じく、なぜか初っ端からガンダムに乗るハメになります^_^もはや様式美ですらある展開で始まります。
ザビ家の子孫のミネバとバナージの二人を中心に進みます。
舞台こそガンダムですが、福井晴敏の小説が原作なので、親子問題や戦争など現実の社会問題をあぶり出しなから熱い人間ドラマにグイグイ引き込まれていきます。人を統べるには、現実に即した目標ではなく、夢に基づいた理想が必要というメッセージが響きました。{/netabare}

歴代ガンダムでのシャアの変化が一番の見所と個人的には感じています。
初代ガンダムのシャアは{netabare}家族の復讐という個人の欲望に生きました。Zガンダムではクアトロとして名前を変え立場を変えて、地球圏の人間と話し、理解し、あまつさえ導こうとしました。
逆襲のシャアでは結果として真の奇跡を人類に見せることが出来た。しかし人は変わらなかった。
よってユニコーンでは理想でなく現実に生きる人間となり下がり、指導者としての魅力は微塵も残っていなかった。20年以上の時を経て描かれてるので驚きます(^^;;{/netabare}

また個人的に感動した部分としては、{netabare}エピソードEXの「100年の孤独」です。本編を強力に補完する内容ですので、是非ご覧頂きたい。
アムロと宿敵のシャアらは本作品でも回想シーンで登場しますので以下に紹介します。{/netabare}

初代ガンダムでは、{netabare}アムロが主人公です。
物語を通じて連邦軍のエースとなってしまい、戦場で多くの敵の命を散らすのです。戦争にはアムロの尽力もあり連邦軍が勝ち、敵国のジオン公国のライバルのシャアの行方はしれず、ジオン公国は解体されました。
つまり、地球に縛られた人間(地球連邦軍)と宇宙で育った人間(ジオン公国)の戦いは、宇宙で育ったニュータイプのアムロによって地球連邦軍に勝利がもたらされることなるわけです。{/netabare}

そしてZガンダムへ{netabare}物語は進みます。
Zガンダムでは地球連邦軍内の勢力抗争からスタートします。地球に住む人間は平和になった途端、地球から宇宙を眺めて同胞同士で足の引っ張り合いを始めます。敵を失った後に国が壊れていく典型ですね。
すると台頭するのは右派です。地球も宇宙移民も弾圧したおすティターンズ登場!
戦ったアムロらが見たかった世界とは違うってことで、理想のために彼らはエウーゴとして戦います。
その後、宇宙側としてはアクシズやネオジオンが登場して話がややこしくなります(^^;;

Zガンダムでは、人はいかにあるべきかを問いかけつつ、自らの利益や興味に縛られ、利己的な選択しか出来ない人間を描いています。宇宙にまで人類は行けるようになったのに、変われない人間の姿を見たわけです。{/netabare}

続きとして逆襲のシャアです。{netabare}
あのシャアが再びネオジオンの総帥として、地球圏による利益独占と宇宙移民への権利確立のために地球へ宣戦布告します。
再びアムロとシャアが相見えるシーンはカッコよすぎて失神レベルですが、それは是非作品で。

今回は、シャアは話してわからんやつらは存在ものとも消し去ってやるという根本的な解決方法に挑んだわけです。強制的に宇宙で暮らすしかない環境にすれば、人をニュータイプ(人をもっと感覚的に理解できる人種)へ進化させることができる。
そして人はより深く理解し合えば、自分のように愛する人が死ぬような事にはならんかったという60億以上の人間を殺し尽くすには個人的すぎるだろ!と言う理由でぶちかましてきます。
これに対してアムロも甘ちゃんで理想や希望を見せ続けることが大切だと誰でも言えるイイコメントをかましてきます。結局人は人の可能性を信じる結末へ至り、地球からアクシズは離れて行きます。{/netabare}

で、ユニコーンはというと、{netabare}今回のシャアに当たる役はフルフロンタルという名前で出てきます。
彼も人類の理想を実現すべく「ラプラスの箱」の争奪戦に参加する。
彼の理想は、サイド共栄圏構想(地球を除く宇宙都市での共存共栄で地球にいる意味を薄れさせることが目的)と言える。
人々の想いがアクシズという巨大惑星を遠ざけるという奇跡を目の当たりにした人間でも、変わらず利己的でバカばかりで期待するべくもないという諦めと同時に、その程度しか出来ない人間どもにとって現実的なサイド共栄圏構想を打ち出した。そこに理想は無く、現実的な発展のみがあるだけであった。
{/netabare}

投稿 : 2015/04/15
閲覧 : 274
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