animeneko さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 2.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
男性アイドルユニットの成長を描く
小説家、橋口いくよが原作小説を描き、かつアニメののシリーズ構成と脚本まで手がけてしまうというめずらしいやり方で作られた、男性アイドルユニットの成長を描く。
これは小説やリアル男性アイドルとのコラボもあるアニメなのか。
Wikiによるともともとは「原宿ガール」という女性アイドルのお話だったものを男性に置き換えて書きなおした小説がこの「少年ハリウッド」。女性→男性になったことでアイドル描写についてよりリアルに、かつ爽やかにわかりやすく描けるようになったのだろうか。
男性アイドルだけに、女性アイドルに比べて、見るべき視点がかなり違うし描かれる世界というか演出がまったく違っている。なによりこのアニメ、男性アイドルが結構恥ずかしいもの?としても捉えているみたいだ。そのせいか、やたらと登場するアイドル達はかなり「寒い」演技やらパフォーマンスを連発する。作者も、男性アイドルのパフォーマンスが、見方によってはとっても寒くなる、ってことをわかってて、こういう演出をしているのかな?とにかく、彼らの寒いパフォーマンスはこのアニメのギャブの一部と化していてとっても「笑って」楽しむ部分だ。アニメの演出側のクフウがおもしろい。
脚本は、話題になるだけに、キチンと描かれていると思う。各キャラの特長とかストーリーとかしっかりしていて、普通のアイドル物ではなくて、骨太のヒューマンドラマ、っぽい味付けになって各アイドルたちの成長物語になっていた。視聴者は、あまりに寒くて恥ずかしい登場人物達の演技を苦笑とか爆笑とかしながら引き気味に、見ているうちにだんだんと引き込まれて、最後には彼らの成長を見守り、応援する、親とかサポーターのような気分にさせられるように仕組んである。みごとなストーリー構成の物語だ。
キャラデザは、アイドル物にしてはずいぶんと硬い印象の人物描写で、まるで劇画とか、みたい。ちょっと目の書き方が怖くてホラーっぽいか。シリアスドラマとかに向いているキャラ画だったのにアイドルでバカバカしい寒い演技とマジメな歌と踊りのアニメには向いているような、いないような??
このキャラデザで普通のアイドル物ではなくて、人間の成長を描くドラマの方にシフトしていたかな。
各キャラはみんなそれぞれの思いを持ちながらアイドルとして成長することを目指すが、アイドルにありがちなドロドロしたぶつかり合いとか描かれず、全員が「とってもいい子で性格も愛らしい」人ばっかりだった。理想郷だな。
寒いギャグなのに笑えて、最後には共感させる物語に加点
作画は踊りとかはしっかりしているので加点
歌と踊りもいい。音楽で加点。
しかし各キャラと声が合わない演技が所々あって、声がうまく絵にあってない?部分が見受けられたので、声優で減点。
各キャラが面白かったから加点