どらむろ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:----
京アニの退魔&ボーイミーツガール。1クールでは消化不良な感も
ライトノベル原作の退魔&ボーイミーツガール。
京都アニメーション制作なので、中々オクリティーは高いです。
「妖夢」という異形が存在し、これを狩る「異界士」という異能者たちがいる世界観。
不死身の半妖な主人公(眼鏡っ娘好き)と、呪われた血を持つ眼鏡っ娘異界士のヒロインが、少しずつ絆を深めていく感じ。
全12話(+短編)だけでは世界観や設定が説明不足な感はありますが。
退魔バトルやボーイミーツガールが好きな人ならば、中々注目すべき佳作と言えるかも?
{netabare}『物語』
いきなり主人公がヒロインに刺殺されてしまう衝撃の開幕にビックリ!
…その後、神原秋人(かんばら・あきひと)は半分が妖夢の「不死身の半妖」で、栗山未来は異界士の中でも忌み嫌われている「呪われた血」の持ち主で、不死身の半妖を狩ろうとしている事が判明。
…いやいやいや、これだけでは事態が見えないぞ!?
※短編の第ゼロ話を視聴すると、事情が分かります。
しかし、この時点ではそんな裏事情なんぞ知らん。
本作は全般的に「詳しい事情は後に分かる」タイプの構成なので、初見では正直戸惑う事が多かったです。
秋人は命狙われてても割と呑気で眼鏡っ娘萌えだったり、栗山さんはかなりドジっ娘だったりで、またラノベ特有?の会話のやり取りが、些か好みが割れそう。
「不愉快です」が口癖の眼鏡美少女の後輩は可愛いのですが、よく事情知らない内に執拗に命狙ってくる展開は違和感感じました。
退魔バトルは、「妖夢」が直接的には普通の人間には無害っぽい?ので、序盤はあまり危機感を感じない。
へっぽこ異界士の栗山さんを、親切な先輩秋人が助けてあげる過程でのボーイミーツガールに微笑ましさあり。
ただ正直、序盤は些か退屈でした。
6話のコミカルな妖夢退治の話は中々面白かったw
後半ストーリーは少しずつ加速。
姉を未来に殺された桜が復讐の為に未来に迫るエピソードは、アッサリ解決してしまい、やや物足りなかった。
※2015年冬の「銃皇無尽のファフニール」の物部深月とリーザの話も同様の事情でした。
「境界の彼方」なる巨大な災厄が迫っている事、これを倒すには栗山未来が秋人を犠牲にせねばならぬ事など、段々とシリアスに。
異界士協会やら謎の黒幕・弥勒の陰謀云々…
うーむ?正直、世界観や状況が良く分からんです…
異能バトルが白熱しつつ、最後は秋人と未来の絆で何とか無事解決?
終盤の、死別するかも知れない悲壮感や、互いを想う二人の心情は、グッと来るモノあり。
総じて
異能バトルはかなり凝っている
秋人と未来のボーイミーツガールは中々
世界観や話の本筋がよく見えないまま話が進行している感じ。
本作は通して観ると、序盤の積み重ねが終盤の盛り上がりに繋がる良シナリオだと分かります。
実際、初見よりも、再放送の方が、より楽しめました。
良作…と見るには些か足りない感はありますが、最終的には観て良かったと思えるアニメでした。
『作画』
流石は京都アニメーション。
女子のキャラデザや仕草表情など、かなり良し。
背景や、戦闘描写も水準以上。
静と動をダイナミックに組み合わせたバトルシーンは、単なる異能バトル以上の迫力ありました。
栗山さんの呪いの血を活かしたアクションは見所十分!
『声優』
秋人のKENNさん、栗山未来の種田梨沙さん共に中々。
美月の茅原実里さんが一番良かったような。
全般に、まずまずなのでは。
『音楽』
OP「境界の彼方」が印象的な良曲。
きちんと主題に沿って作られた歌であり、終盤の盛り上がりにも貢献している良主題歌。
BGMも水準以上。
『キャラ』
眼鏡、後輩、貧乏、ドジ、不幸な宿命、「不愉快です」等々の属性持ちの栗山未来ちゃんが中々可愛いです。
序盤はいきなり主人公殺害してくるので戸惑いましたが、終盤の命を犠牲にしての秋人への想いは素晴らしい。
秋人は実はかなり重い宿命背負っている事が判明している、2週目以降の視聴では評価上がりました。
…正直、二人とも初見の視聴ではさほど評価出来なかったです。
友人の博臣、その妹の美月は、ストーリーの鍵になりそうでいて、意外とカヤの外だった印象。
特別篇で裏事情が分かりますが…
桜は深刻な事象ある割には、やはり存在感が薄い。
敵黒幕の弥勒の思惑が今一つ見えなかったり、泉姉さんの事情も全部は分からなかったり、全般に説明不足な感。
キャラ評価は3.5か迷いますが、未来ちゃんがかなり可愛い点を評価。{/netabare}