migratory さんの感想・評価
2.8
物語 : 3.5
作画 : 2.5
声優 : 2.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:今観てる
未来に起こる戦争の果てを描くガンバトルアクション -安心と信頼のフラグ回収アニメ-
原作はアーケードゲームですが、内容は未来に起こる戦争の悲劇を描いていたり、未来そのものを示していたり、もう一人の自分がいたときにどう向き合うのか?など内部に広がるテーマには興味深いものが多いです。
渋谷、浅草、東京スカイツリーなど東京限定ではありますが、有名な場所が戦いの舞台にもなっていて、現実にある街を仮想化したような世界(過去)で戦うというのは意外にも新鮮に思えました。
主人公が元々いた世界が未来的な都市環境にあるインスタントな世界で、ワンポチッとで温められるお弁当のある未来観が見えるのも好きな印象でした。
主人公がよくある感じ、「謎の少女」「時空転移」「砂化現象」、これくらい押さえておけば、ストーリーを楽しめるかと思います。
因みに、アーケードゲームから携わってるニトロプラスのメンバーが製作スタッフとして参加しており、アニメ本編は大筋はゲームに沿うものだが、オリジナル要素もあるとのこと。
本編冒頭では哲学的な時間への問いが挙げられていましたが、たとえば「孤独」だとすると主人公・風澄徹は自身が迷い込んだ現代のような場所でその真意を問うことになるんだろうかと思います。
けれど、砂化現象で問われる時間への問いは存在への問いも併発していると感じるから、そういう意味で言えば「もう一人の自分」というのは対峙すべき存在なのかもしれません。
あと、それが聞いてはいけないメタ的なことだとすると…sorehasore、korehakoreとシンプルな答えに考えて良いようなことだということも考えられます。
つまり、この手のテイストの話は一度やってしまったことであるから聞くことでは解消されないということ(端的に言えばオマージュ?)で、作中の表現を用いるとすれば対峙することで語られる、解消されることなんだろうかと思います。
個人的に、
・時間(一番贅沢なもの)への問い、奪う必要性の問い
はしばしば考えさせられました。
でも、物語は難儀なことよりも闘いが軸にあるアニメだと思いますので、そこからテーマに深く入り込む事ができると思います。
そして、主人公がタイムスリップした先で敵対する事になるもうひとりの自分との対決、「自分との対峙」から物語は始まっていきます。
(普通は、過去の自分と対峙するというのがどんな登場人物にも当てはまるテーマであり、物語の根幹にあるものだったりと、いくつもの創作物で見かけるテーマになってることだと思いますが、未来の自分と対峙するというのは新鮮でした)
ストーリーは第一話Operation01(戦端もう一人の僕)で示してもらえたとおり、フラグを回収してくれる安心設計アニメなんだと感じました。
謎の麦わら帽子の少女が唐突に出てきたり、カラスや白いハトの存在などのちのち明らかになるポイントが多く存在していますが、1話だけ見ても楽しめる作りだったと感じます。
上で出したフラグというのは、たとえば
主人公・風澄徹を説明するもので寂しく立てかけられた家族写真が示すものは、彼に家族がいないことをのちのち示すものであり、人間の能力を社会の安定・統率のために図るランク制度で家族がいない主人公はDランク以上を望めないという徹自身の学生生活や舞台となる国家政策の体制を表したようなものを示すものになっていたり。
他にも同級生、田中の失踪?と思われていた事も瞬時に回収されたりと謎を引き伸ばしたりと持ち越すことは余りないのが、この作品の持つ一つの魅力だと思った点です。
また、回収されたようなフラグにはこれからへの布石にも感じられます。
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というわけで、先週までのフラグ回収のコーナー(作ってみましたが、完全にネタバレです。また、これまでの変移も追ってたりしてます)
因みに()内の数字はそれが明らかになった放送話。
・謎の少女の「タスケテ」の文字(1)→時空転移ポイント(10)
・研究所の天才博士ブライアン・オードナー(2)→実際は片桐家の紐付き(8)→見事な敵っぷりを表したWオードナー博士(9)
・シャドーレイヤー(8)
・もう一人の自分と戦う理由→タイムマシンより上等な時間移動技術の完成(5)
・通りすがりの女子高生A、B。すぐさま砂化に遭遇(4)
・謎の少女の調査(3)→60分だけ鏡磨の時間がほしいと願い出たしづねの守られることはない約束(4)
・徹「制服は嫌いじゃない」→Gスプリッターが組み込まれた戦闘服(3)→つまりガンツスーツのような万能制服?
・鏡磨「背中を任せるのは腹を割って話してからだ」(3)→鏡磨「背中は任せろ」(4)
・レミー・オードナー(2)→人体実験で作られた超能力者(3)→フロンティア世界では徹に懐いてた病弱な少年(6)→デッドエンドの核化(7)
・21世紀に起きた解体と消滅(旧来の国家体制の終焉)で構成された未来的な都市も消滅するという、どこかで聞いたことのある消滅未来都市文明
・変形する銃はエネルギーキューブの使用で進化(2)→戦闘に特化した特殊形態である砂化戦闘兵器(7)
エネルギーキューブ →進化を具現化したもの・時間を未来に進めるものであり技術の発展に貢献(7)
・もう一人の自分がいて、なぜ戦う必要があるのかというサイヤ人現象を「世界を救うべく」というおっさんの一言で見事に回収(2)
・過去の日本にタイムスリップしてしまった奴がどうやって帰るんだという心配をエレベーターで瞬時に回収(2)
・麦わら帽子の少女(1)→ゴーストと呼ばれるぼんやりとした人影・未来人?(3)→未来が危機的状況にあることを伝える研究員(7)
・銃撃戦闘の授業・訓練の場(1・因みに訓練の脱落者は頭上にわっか状のものがつく)→精神と時の部屋状態(重力制御機能アリ・但し時間は越えない)
・黒いカラスの存在(1)→タイムキーパー(2)→未来人?(3)時空転移適格者同士の決闘監督者(5)→デッドエンドに飲み込まれた無数の精神・幸福の夢を見せる一つの遺志(7)
・消えた人々・神隠し(1)→デザートシンドローム(砂化現象)→デグレイション(2)→その人物に未来がない事を示す瞬間の事象(5)→デッドエンド(7)
以前デギュレーションと入れてましたが正しくはデグレイションみたいですね。
特殊銃を扱う事や防護型制服、実在する地区が戦闘区域になることなど総じて設定がGANTZに似ている印象を持ちましたが、タブタイトル表示や主人公などがCODE:BREAKERと似てる印象を持ちました。
あと、全く関係ないけど夜トっぽい。
これまで見てきて、バトルステージが日本全域には及んでいないので、できることなら二期で様々な名所(ゲーム原作では大阪の道頓堀、京都の鴨川、福岡の天神、他にも名古屋、すすきの、仙台と主要箇所は押さえてるので)で戦うアクション、というものを見てみたいです。
ちなみに、次週は最終決戦です。