ぷれんばにら さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
アニメの領域を超えています
{netabare}15年ほど前の10月、サザンオールスターズの「さくら」というアルバムがリリースされました。ある日曜日、音楽ラジオ番組で、三宅裕司さんと桑田佳祐さんがこのアルバムに関してトークをするという企画があり、そこで三宅さんが桑田さんに対してこう質問をしました。
「今回のアルバムの聴き所はどこですか?」
それに対して桑田さんはただ一言、こう答えました。
「買え。」
桑田さんの答えは「この曲のメロディーがいい」とか「この歌詞が気に入っている」とか、そういったものではありませんでした。ただ一言、買えと答えたのです。
このアルバムは、オリコンチャートで2週連続で1位を獲得しています。私もこのアルバムを買い、聴いて思いました。このアルバムの聴き所は、全てだったんだなと・・・
さて、私がもし「あの花の見どころはどこですか?」と訊かれたら、桑田さんのようにこう答えます。
「観ろ。」
とにかくまず観て下さい。そして、何かを感じて下さい。それは幼い頃自分自身も経験したけど、いつのまにか忘れてしまっていた気持ちかも知れません。また「基本深夜アニメなんてオタクが見るものでしょ」という偏見を覆す新しい感情かも知れません。とにかく観て下さい。もし気に入ったら、何度も何度も繰り返し観て下さい。その度に、それまで発見できなかった新しい感動があるし、超平和バスターズのみんな一人一人の心情が見えてくるはずです。
たった11話のアニメ。でもそれは、多くの日本人の心を動かしました。この作品を観て、心から感動できる人達がたくさんいる日本という国は、まだまだ捨てたものじゃないかも知れません。
この作品から伝わってくるものは、もはやアニメの領域を超えています。あなたなら「この作品の見どころはどこですか?」と訊かれて、何と答えますか?
私の答えは一言「観ろ。」なぜなら、この作品の見どころは、全てだからです。{/netabare}