タック二階堂 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
語り継がれる名作になる。
詳細は公式サイトでも。
宝島社『宝島社文庫』より刊行されている武田綾乃さん原作のライトノベルのアニメ化作品です。制作は京都アニメーション。
-----
中学の吹奏楽コンクールでの麗奈の言葉が忘れられないまま、久美子は北宇治高校に進学した。
クラスメイトの葉月と緑輝に誘われ吹奏楽部の見学に行くと、そこへ麗奈がやって来て――。
(公式サイトより)
というお話。
んで初回。
京アニの部活モノといえば「けいおん!」が金字塔ですが、これも山田尚子演出で、けいおん!の影響を色濃く受け継ぐ作品になりそう。作画、キャラデザは言うまでもなく安心安定の京アニクオリティ。ストーリーのつかみも、今後が期待できる導入でした。
今期の大本命が文句なしの立ち上がりを見せた印象です。
=====第3話視聴後、感想です。
{netabare}
「はじめてアンサンブル」
いよいよ吹奏楽部に入部してストーリーが動き出しました。
これは、もしかすると「けいおん!」を超えるくらいの京アニの代表作になるかもしれませんね。今後が楽しみでなりません。
{/netabare}
=====第6話視聴後、感想です。
{netabare}
「きらきらチューバ」
陳腐であまり好きな言葉ではないのですが、まさに「神回」でした。
葉月メインの回です。初心者が吹奏楽の、音楽の楽しさを周りの先輩や友達によって知ることになる成長物語。これも陳腐ですが、青春っていいなぁと思わせてくれる回でしたね。
ここへ来てストーリーも大きく動き始めた印象です。
最終話まで観た後の振り返りのために、覚書を残しておきます。
・OPムービーで葉月が演奏シーンにいない。オーディションで落選?
OP映像に関しては、夏紀先輩と葵ちゃんもいないね。
これが何を示唆するのか?
・葉月掘り下げ回の後に、さふぁいあ・久美子もあるだろう。
・さふぁいあは、なぜ聖女?という吹奏楽の強豪校にいたのに、
北宇治に来たのか?
・今回の久美子のカットイン「バカにしてんの?」は誰か?
おそらく中学時代のトラウマだと思われる。
・葵ちゃんの「久美子ちゃんはいいな」の指す意味は?
予想するに、自分が1年の頃、自分のほうが実力が明らかに上なのに
年功序列で大会に出してもらえなかったことがあったのでは?
そしてこれは大胆予想なんだけど、葵ちゃんは吹部を辞めちゃうんじゃ
ないかな? それならOPの演奏シーンにいないのも納得がいく。
・葉月と秀一の恋の行方は? 予想は片想いに終わる。秀一は久美子が
好きだけど、久美子はその気がないというトライアングル。
・やる気のない2年生のエピソードも入ってくるでしょう。特に、夏紀に
ついては何かしらのアクションがある。
・あすか先輩の抱える闇も何かしら表面化すると思う。なぜ部長を固辞
したのか。
・麗奈エピソードに関しては、久美子との完全和解はどのようになる?
滝先生との関係は? 1話で滝先生が久美子たちの中学の演奏を聴いて
いたことに何か関係があるのか。立華高校の推薦を蹴ったのも、その
あたりに理由があるんだろう。
と、ここまで書いて、ふとWikipediaを見たらガッツリとネタバレが…
まあ、だいたい当たっていたけども。
こんな感じでしょうかね。予想と気になることを列記しました。
さてさて、こんなに気になることがあるぐらい、どっぷりハマってるということを証明しているわけですw これは名作になる!
{netabare}
=====第7話視聴後、感想です。
{netabare}
「なきむしサクソフォン」
このアニメはどこまで伸びるのか…
大げさかもしれませんが、これをリアタイで観ていてよかったと思う日が来るぐらいの傑作になりそうな予感がしています。
今回は、葵ちゃんが部活を辞めることを通して、部員たちの人物像や部活への取り組み方などを浮き彫りにして見せるシリアスなものでした。上記のフラグのうち、葵ちゃんのエピソードが回収されましたね。
辞めていくやる気のあった下級生を止められなかったことが、心に引っかかっていたのですね。
夏紀先輩から語られる去年の部の顛末、少しずつ肉付けされてきました。
そして、あすか先輩が抱える闇(自宅の部屋の感じが何かを示唆?)は?
ストーリーの展開のさせ方も完璧。
作画も、いよいよ恐ろしいまでの冴えを見せています。京アニですし、これからコケることも考えにくいので、今期はもちろんここ数年でもトップクラスの作品になるでしょう。
{/netabare}
=====第8話視聴後、感想です。
{netabare}
「おまつりトライアングル」
葉月ちゃんの恋と、高坂さんと久美子の距離が接近する回です。
やはり京アニは他社と少しレベルが違うほど秀逸さを実感しました。
むしろ僕が観たことある京アニ作品の中でもNo.1です(今のところ)。
EDの演出は鳥肌が立ちました。この回はホント素晴らしいです。
{/netabare}
=====第9話視聴後、感想です。
{netabare}
「おねがいオーディション」
いよいよコンクール出場の演奏者を決めるオーディションの回です。
それぞれの楽器を演奏する意気込みなどを、さふぁいあ川島の集中力が前回の件で少しなくなっているエピソードを絡めて描きます。
あすか先輩の本性?が少し垣間見れたり、香織先輩の麗奈への対抗心が垣間見れたりと、それぞれのキャラクターについて、たいぶ見えてきましたね。久美子は秀一のこと、多少は意識しているようですね。
オーディションでは予想通り夏紀先輩と葉月は落選します。
なかなかつらい演出でした。
この流れだと、原作にあった辞めてった2年生を夏紀があすかに掛け合って吹部に戻すというエピソードは入らないようですね。てか、これWikiに出ていましたが原作の1巻にはありませんから、ボリューム的には1巻まるまるが1クールになりそうです。
ということで、次回は香織先輩派と麗奈派の抗争というお話。
ん? でもその決着はコンクールの直前で……だから、あと2話であすかの闇、久美子の闇を10、11話でやるのかな。で、最終話に香織と麗奈の最終決着と。ふむ。
{/netabare}
=====第10話視聴後、感想です。
{netabare}
「まっすぐトランペット」
それにしても、このサイトで毎回感想を書くなど初めてです。それだけ、このアニメは異例のことが多いですね。
さて、今回は起承転結で言えば「転」。大きく人間模様が動きました。
久美子の過去のトラウマが明らかになり、同じことが今回も起きそうに見えましたが、夏紀先輩は清々しくていい先輩でしたね。
「来年一緒に吹くぞ‼︎」という楽譜へのエールには泣けました!
一方、トランペットのソロパートを巡り、吹部全体はギクシャク。
滝先生への信頼も揺らぎます。原作の香織先輩派と麗奈派という図式ではなく、部員たちの矛先は旧知の滝先生と麗奈へ向きます。でも、それを毅然と跳ね返す麗奈。で、決着は来週、とw
こう書くと香織先輩が麗奈へ恨みがましい感じになりますが、決してそうではなく、本人は3年間の集大成として、気持ちにケリをつけたいわけなんですよね。で、来週は再オーディションで……。
内容盛りだくさん。でも、それが詰め込みすぎになっていません。
あすか先輩と久美子のシーン、ちょーっち作画が……って気もしましたが、ギリギリセーフでしょうかw
{/netabare}
=====第11話視聴後、感想です。
{netabare}
「おかえりオーディション」
香織先輩の希望で、トランペットのソロパートを再オーディションします。そこへ持っていくための序章が全体の雰囲気です。デカリボンちゃんの香織先輩への思い、あすか先輩、部長の思い、そして久美子の麗奈への思いを丁寧に描きます。
そして、いよいよオーディション。
審査は部員全員の拍手による投票で決まります。香織先輩の演奏から。これはこれでソロを吹くには十分のもの。続いて麗奈。圧倒的な実力差を見せつけます。
こんな描写をアニメで見せる京アニの恐ろしさ。
拍手による投票は、香織先輩、麗奈ともに2票。そこで滝先生が聞きます。
「中世古さん、あなたがソロを吹きますか?」
「吹かないです……。吹けないです……」
この演出。
本人が完膚なきまでに叩きのめされ、自分を納得させされるというシーンを上手に表現しています。そして次の曲が始まるのです。
もはや神回というチープな表現が連発です。
ということは、これは神アニメということになるのでしょう。まあ京アニだからまったく心配していませんが、最終話に向け、どう落としどころを付けるのか、楽しみしかありませんよね。
{/netabare}
=====第12話視聴後、感想です。
{netabare}
「わたしのユーフォニアム」
アニメオリジナル回です。
コンクール直前になって、追加のパートを吹くように言われたユーフォの2人。あすか先輩は簡単に吹きこなせる天才。しかし、久美子は自分に厳しい練習を課すが、どうしても上手くいかずついに滝先生からメンバーとして外されてしまう。
クールというか冷めているだと思われていた久美子が、感情を露わにして悔しさをにじませる。
というお話。
ここへ来て、鬼気迫るほどの作画を見せるのが京アニ。
ストーリーも作画も非の打ち所がありません。そして、来週はいよいよ最終話。いったい、どこまでの高みを見せてくれるのか。現時点では、将来語り継がれるレベルの名作になるでしょう。
蛇足ですが、府大会のコンクールで終了でしょうから、これは2クール待ったなしだと思われます(京アニだから劇場版という可能性もあります……)。
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
「さよならコンクール」
もう、言葉がありません。
素晴らしい出来です。これほどの作品に出会えたことに感謝したいレベル。さすが京アニです。
とりあえず2期フラグを残して府大会を金賞で幕を閉じました。
文句なしに星オール5。
むしろ6を付けたいくらいの名作です!
{/netabare}
========原作完読後、追記です。
{netabare}
いやあ、これは困りましたね。
原作も素晴らしい出来です。
というわけで、ネタバレしない程度に今後のユーフォの展望を。
・2期
再三いろんなところで言われていますが、2年生の鎧塚みぞれ(オーボエの青い髪の子)と部を辞めた傘木希美(最終話のコンクールで、客席に座った黒髪の子)に優子(デカリボン)、夏紀が絡むお話。でもまあ主役は久美子。
・3期(または劇場版)
あすかの抱える闇と、久美子と姉の麻美子の確執に決着が付きます。
どっちにしても、続編は間違いないと思います。モブとは思えない扱いのみぞれ、希美。あすか、姉の麻美子については、伏線を回収していませんからねw
なお、コンクールの結果については書きません。興味があれば原作を読むか、続編を待ちましょうw
とにかく、この原作を京アニがどう料理するか、楽しみでなりません。1期をさらに上回ってくるのは間違いないと思います。泣ける作りにも十分できますよ、これ。
{/netabare}