AXKRS46024 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:今観てる
実に面白い
この作品は銃でドンパチやってるB級映画の真似事をしたチープな作品などではなかった
むしろ刀で銃とやりあったり訓練された傭兵部隊があんな簡単に死んでいく様はアクションというよりはファンタジーだ
しかしこの作品の中核にあるのは汚い言葉と悪党としての世界観によって隠されたその言葉遊びと社会や人の本質そのものを「撃ち抜く」ところにあると思う。
主人公の二人はかけ離れた存在だった。しかしその心理的な描写は見事である。自分の価値観を見つめ、不条理を訴えるだけなら他の作品と変わらない。だが彼らはそれでもそれを知っていても受け入れ地べたに両足をつけて今を楽しんでいる。そしてその過程に非常に伝わるものを感じる。
他の作品にない点をもう一つあげるならキャラの魅力を伝えるために大抵過去の生い立ちをらやたらと説明したがる作品との違いだ。あれは非常につまらない。キャラの説明をするほどお涙頂戴のチープさがつきまとってまとわりつく。しかしこの作品にはその描写はとてもあっさり淡白に描かれる。そしてその過去すら悲劇のヒロイン気取りと断罪される。過去を変えられればと嘆くシーンもあるが人の特異点にその場にいない人間は介入できない。たがらこそ自分は「今」をどういきるんだ?楽しんでるか?自分の信念をぶつけ合いそれでも変化しながらやっていく。
作中の言葉を借りるなら「しけたつらしてんな?てめーはどこにいるんだ?」
そう改めて自分の立ち位置を考えさせられる重い現実を突きつけらる作品だった。
とてつもない非現実な世界であるはずなのに現実を投影されていた。
今は非常に魅力のある作品を観れたことに感謝している。