ダレイオス さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態：観終わった
大した事やってないんだけど・・・意外に面白い。
０話は時系列をずらしたサービス回なので０話から見るとなんのアニメなのかは
サッパリなので１話からのレビューです。
これはオタク高校生の主人公、倫也がゲーム（述べてないですがおそらくギャルゲでしょう）を作るのが
主なストーリーなのですが完全自作ではなくて女の子の仲間を集めて
女の子達にシナリオ、イラスト（グラフィック部分）を担当させて
自分はプロデューサーみたいな立場になって指導するって展開
基本的に倫也はコミュニケーションに能力に優れたオタクなためか
性格は一癖あり喋りはハイテンションで視聴していて個性的だなと気付く
ライトノベル原作アニメではあるが、よくあるおとなしいタイプではなくて
おそらくは一般的なラノベ主人公とは一線を置いてある感じ
アルバイトもしたりするので設定的には
それなりに頑張っている高校生がオタク化したってことでしょう。
そして仲間になる候補は、美少女や美人の設定を持つ女の子達で
それなりに同人活動や商業紙でも成功していている
同人漫画家で幼馴染の金髪テインテールの絵梨々、ライトノベル作家の詩羽なんだけど
なぜかスペックの高い女の子を仲間にしようとするのは流石ライトノベル原作か・・・
そしてやたら倫也が二次元や三次元の違いを述べたりするのだが
アニメ内での二次元、三次元の違いがあるのはわかるけど
視聴者的にはどっちも視覚的には二次元としか感じないので
そのギャップを生んでいるのもポイントでしょう。
特にこのアニメは、女の子のスペックが高すぎるがゆえ
現実にはそんな女の子は、いないだろう・・・という
視聴者にメタフィクション的な受けを狙っている節がありそういうテンプレ展開は笑える。
そういえばこのアニメも微エロを狙ってきているのはわかるのですが
作画的にアニメよりと現実系よりの中間の作画で
妙にアニメ的でなく自然な感じのエロはいいなとは思います。
光加減の使い方もかなり上手い所もあって
９話まではアングルがわざとらしくなく意外に自然であざとくないのが良かった。
特に１話は作画が良いためか、魅力的に感じて結構いいんですよね。
ストーリーが進むと、どちらかというと努力してゲームを作る本格的なクリエーターアニメって
よりはどうも、やはりメタフィクションのネタの会話で楽しませる系統だとわかります。
このアニメの主人公は学校一の美少女や美人に囲まれるなんていう、そんな馬鹿な話が現実にあるわけないだろという
話をするのだけど、お前現実にそうなってるだろ・・・という自虐ネタで笑えるアニメ
学校一の美少女も現実的に考えてどうやって決めるのかという無理難題にも突っ込んだり
そういったネタは素直に笑える。
要するにこのアニメはラノベ、ギャルゲでありがちな不自然な状況をネタ的に楽しみながら
ギャルゲーを作るアニメだったんでしょう。
そしてこのアニメの売りはタイトルの「冴えない彼女」だと思われる「加藤恵」という女の子でしょう。
この恵は特徴のないのが特徴な女の子で
そんな女の子を倫也がギャルゲ制作のためラノベやギャルゲのメインヒロインぽい性格に育てて
それを参考にしてギャルゲを作るのが目的で
メンバーに加えるという、なんとも非現実的でやっていることは痛いのだが
その過程で生み出される倫也との数々の会話劇は素直に面白い。
喜怒哀楽があるキャラではなくて無感情気味なキャラではあるが
男の子の家に平然と行ったり、堂々としている姿に
倫也がラノベやギャルゲのメインヒロインぽい行動をすべきだと突っ込むのだけど
それに対しての答えが恵役の声優さんが無感情な演技なんだけど棒気味ではなく
ハッキリとした喋りの演技なので凄く聞き取り易くて心に突き刺すような鋭い受け答えの
演技が凄くいいので
このおかげで「加藤恵」というキャラが魅力的に感じましたね。
よく考えると恵は倫也の無理難題要求をさり気無く拒否しているだけなのだが
声優さんの上手さもあって凄く良かった。
ストーリーの進行はあまり早くないですね。
とにかく倫也がメタフィクションネタに自虐ネタを混ぜながらストーリーが進むので
ゆったりと進みますね。
比較的に好意的に見られている絵梨々、詩羽は別にゲーム作りの仲間に加えるのに
苦労するとは思えないのにかなり時間がかかっているので
ゲーム作りのストーリーを楽しむアニメではないかな、オタクである視聴者にオタクあるあるネタを
聞かさせて共感を得ようとしているタイプのストーリーですね。
絵梨々、詩羽が頑なに拒否して苦労しながら仲間に加えるタイプのストーリーだと
友情ものぽくなるんだろうけど、そっち系統の展開ではないです。
仲間に加わってからも、２人は優秀でスペックが高いのでゲーム作りや
シナリオ作りにおいて高いレベルでの苦労話を聞かされるので
素人がゲーム作りにおいての苦労話とかはないみたいです。
まあ一流クリエーターの期待されているがゆえの苦労話は結構興味深いものはありました。
そういう話に共感が得られるかどうかのアニメですね。
そして倫也がどんどんハーレム主人公化していくストーリーだったかな
個人的にはこの主人公「デート・ア・ライブ」好きみたいだからハーレム作品好きのオタクが
ハーレム主人公になっちゃうよくわからないアニメに見えました。
なんか主人公は面白いんだけどあまり好きにはなれないかな
ヒロインの掘り下げについてはエロゲやギャルゲのヒロインぽい展開になり
またしてもメタフィクション気味のストーリーでした。
絵梨々の掘り下げは無駄にシリアスなのでこのアニメ的にはチョット急だったかな
そのためなぜか笑えました。
これぞエロゲやギャルゲストーリーと面白かった。
最後に加入したヒロインは今までは微エロであざくないエロで結構良かったのだけど
急に露骨な萌え＆エロになりましたね。
今までせっかくいい雰囲気なアニメだったのに急に雰囲気もかわってビックリでした。
別にエロは嫌いではないんですが、このアニメに関しては、ん？になりました。
今までは性格的には一応現実的なキャラが多かったと思うのですが
だらしない格好で露骨にサービスって・・・
これも親戚の幼馴染キャラのメタフィクションだったのかな
まあそうでしょうね。現実の親戚の幼馴染の女の子がだらしない格好
することはありえるだろうけど、露骨なサービスはまずありえない。
そう考えると笑えました。
結局このアニメハーレム展開を笑うアニメだったです。
ホント大した事やってないのに面白かったのはメタ的に楽しむアニメだったからなんでしょうね。
気になる所は０話から見ると０話はＯＶＡ的なサービス回で
全然知らないキャラたちがメタ発言するので
見る気が薄れる点ですか、１２話見終えて見ると面白いんだけど
いきなり見るには苦しい回だったです。
キャラについては恵が最後までブレずに特徴のないのが特徴なキャラで
掘り下げがまったくなかったのは、これはかえって良かったです。
最後まで存在感のなさ＆キャラが立ってなさで目立っていたのは凄くいい。
作画はかなり良かったです。
比較的安定していて可愛く描けていました。
光加減や色彩の使いも上手くて頑張っていたと思います。
ただ露骨に写真加工ぽい背景やオタクグッズは気になった。
オタクグッズって手書きは大変なのかな・・・もしくは
関連会社の宣伝的狙いがあったのかな
声優さんについては倫也役の松岡さんはウザい演技でしたが演技としては上手かったです。
英梨々役の大西さんはツンデレ役であまり聞かないタイプの声質・演技でしたが
新鮮味があって良かったです。チョット無理をして声を出している感じが個人的には良かった。
詩羽役の茅野さんは今回はお姉さん系の役でしたが相変わらず演じわけが上手い方で
今回もキャラに合ってそうな演技が出来ていて良かった。
割合色んなタイプのキャラを演じられる方ですが毎回合わせてくるのは中々だと思います。
大した事やってないんだけど不思議と面白いアニメでした。
メタ的な要素が面白かったのでしょう。
内容的にはホント普通のハーレムアニメなのに不思議でした。
