Baal さんの感想・評価

3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態：観終わった

夢限少女のその運命の輪廻の中で・・・

タカラトミーとホビージャパンが共同開発したTCGの

オリジナルアニメ。カードの販売との同時展開された作品です。

全１２話


今やカードゲーム「WIXOSS」が女子中高生の間で人気となっていた。

その中でも特別なルリグカードを持つ者は「セレクター」と呼ばれ

セレクター同士の特別な空間でのバトルを繰り広げている。そのバトルに

勝ち続けることで胸に秘めた願いを叶えることが出来る夢限少女と

なることが出来るという都市伝説もあった。

そしてなかなか友達のできなかった小湊るう子は兄から友達作りのきっかけ

にとWIXOSSのスターターキットを貰う。カードをなんとなく眺めていた

るう子に突然そのカードが喋るのだった・・・


アニメが始まった瞬間に目に映る全ての色調がこの物語の深奥を表して

いるかのようで序盤から何が何が起こるんだと固唾を飲んで画面を見つめて

いました。カードバトルの中に映し出される彼女らの想いや願いが

ぶつかり合う中で、バトルの中に何も込めていないただバトルという存在

そのものに対してのみ感情を抱く存在がいて、その存在がこのカードバトル

の真実を掴もうとすると捻じ曲がっていく想いが生まれる。

そんな中で少女たちは自らの闇を消し去り解き放つためにこのゲームで

生き残ろうとするその時がこの作品の色調に強く反映されているように思います。


終盤まで一直線にその空気を維持したまま流れていくので少女たちの

楽しいはずの瞬間にさえどうしても拭うことのできないもう１つの世界が

存在し続け次なる戦いを呼び込み続けている。その時に切り離すことの

できない運命の輪廻が始まりを告げているように感じました。

カードバトルの様子はそれに見合う形で技術的な面よりも内に存在する願い

を賭けて戦う意味を持った彼女らの内なる性格が顕になる心理的な面を

強く持っているように思います。


OPの「killy killy JOKER」はこの作品の色調と登場人物たちの

願いの色調とが混ざって干渉して何も見えない色に変わっていく彼女らの

世界が見えてくる感じがしました。


この作品を見ようと思ったきっかけがOPを何度か耳にしていたこと、

spreadの方を３話程見てこれはinfectedを見ていないと無理だと感じたこと

というがあったからです。（実はもう１つくだらない理由がありますが控えますｗ）

あの終わり方でspreadの方に繋がると思うと早く見てみたいと思います。

あの色調に何がもたらされるのか楽しみです。

◆個人的点数評価　79.970点