sekimayori さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
「ゆるやかなソーシャル」って難しい……プップクプゥー 【28点】
人気ブラウザゲーム原作、大日本帝国海軍(+α)艦船擬人化美少女バトル・コメディ。
感想は、そう、まぁ、そうねぇ……。
最近はたまにしか原作ゲーム触らない無能提督ですが、正直残念です。
このままだと2期は、不幸だわ……って感じ。
OP・ED、声優さん(演じ分けお疲れ様でした)、作画(CGと最終話以外)はとても良かった。
とりわけ、ゲームの雑多な画風を統一し可愛く仕上げてくださったキャラデザさん、MVPだったと思います。
あと夕張のツナギ姿を披露してくれた点、陸奥が終始エロかわいかった点は、個人的にマジGJ!
艦娘たちが画面上で動いてるのを見ると、さすがに気分が高揚します。
ただストーリーは、一見しただけじゃ、全話通じてのand各話の中での整合性(構成も細部も)の無さ、世界水準超えてるからな……
とりあえず作劇の前提として、敵味方含めた世界観、5W1Hをまともに満たしているのが1つも無いのでは、シナリオ作るの厳しかったんじゃ?
あと、{netabare}唐突な当たり前の歴史の大いなる力とか、唐突な当たり前の高速修復剤とか、唐突な(略)の提督逃亡→帰還とか、 {/netabare}hahaha、天よご笑覧あれ。
素人考えながら、gdgdな出来になった理由として、視聴者の要望の汲み取りとその取捨選択をミスった、という部分が大きそう。
元のゲームがそもそもネットコミュニティを中心とした二次創作の隆盛によって人気が出たコンテンツ。
運営側も、ゲームの根幹たるキャラロストの条件すら、そうした「ゆるやかなソーシャル」の中で見つけてくださいとのアナウンスを行ってますし。
例えばpixiv見ても、艦これでシリアスやりたい人、ギャグやりたい人、エロ描きたい人などなど、細分化したらキリがないっぽい。
そうした受け手側のニーズの拡散の中で、結局どの路線を貫き、どの層を取り込む/排除する、という決断ができなかった印象でした。
ストーリーの出来については(スタッフさんがいかに苦労して生み出されたものだとしても)視聴者として残念に思わざるを得ませんが、その根源には明確な方向性を打ち出せなかった企画段階のミスもあるように思います。
結果、スポ根やら史実やら萌え日常系やらループ?やら全部ごった煮になって、全部中途半端。
まぁ、そうなるな。
あと、3話の件と、ラスト{netabare}で晴れがましく鎮守府に引き上げる艦娘たちの背後に浮かび上がる髪飾り{/netabare}の考察とか?
やだやだやだぁ!
{netabare}……シリアス路線を描くのはいいけど、概して視聴者は物語中の死に意味を求めます。
現実での死にそんなものあるのか、という問題はさて置いて。
で、1期時点では、少なくとも浅学非才な私には、あの犠牲から何も見出せませんでした。
視聴者の興味を逃さないこと、今後の方向性を示すことはできたでしょうけど、それは物語外の事情。
ましてキャラ人気で成り立ち、「嫁艦」なんて言葉が常用されるのが艦これ界隈。
退場の前後だけ刹那的にスポットライトを浴びせ、ラストも「美少女を使役して同族であった敵を倒す」という設定の後味の悪さを視聴者=提督に突き付けるかのようなキャラの使い方には、疑問を感じざるを得ない。
やはり顧客層の理解が乏しいように見受けられます。
マーケティング担当、何してるデース!
いや、逆に提督に皮肉を言うための良くできたメタアニメだったのか(混乱)?
2期で○○提督に救いがあらんことを、心の底から祈っています。
ポジればギリギリそう取れなくもない描写だったしね、ね!?{/netabare}
とにかく、一本芯の通った作品を作れば、美少女動物園でもガチシリアスでも史実ネタ交えたほのぼのギャグでも、提督たちは大丈夫です。
アニメ初見組の方々も、きっと満足してくれるはず。
2期はきっちり「アニメ艦これらしさ」みたいな根幹を打ち出してくれれば。
KADOKAWA的にも制作期間的にも、叶わぬ願いとなるかもですが。
悔しい、でも(提督の性として)期待しちゃうっ
【個人的指標】 28点