ichinana さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
選択すること・・・とは?
登場キャラはすべて女性。二人一組での飛空挺の搭乗。OPでいきなりのチューシーン。そしてスタジオディーン制作。百合厨としては観ないわけに参りません。オリジナルアニメということもあって、毎回ドキドキユリユリしながら次回を待っていましたね。
特に本作特有の世界観と用語が私の琴線に触れまくり。
テンプスパティウム、シヴュラ、リ・マージョン、パル、アウリーガ、コール・テンペストetc.
本作の耽美な世界を彩るどこか神話世界のような綺麗な用語のオンパレード。意味を理解するのが結構大変ですが、それが逆に「男子禁制の少女たちのみの世界」を強調しているようで良かったです。
また「報われない想い」の描写も少女漫画のようでいいですね。この精神的な敗北感というもの痛みはもしかしたら男子には理解しづらいかもしれません。
特にお気に入りはパライエッタ様。彼女の負け犬っぷりの描写は非常に秀逸。というかネヴィ様ちょっとはフォローしてよーと何度思ったことか。
本作品、永遠の少女性というテーマのもと、一見して所謂少女小説としての色合いが主軸に見えますが、パライエッタがそれに対するアンチテーゼ的な存在として物語に一層の深みを与えています。憧れだけでは生きていけないんですよね~
巷では結構評価が低い本作品。明確に男性向けとも女性向けとも言えないストーリーが低評価に繋がっているのかもしれません。しかし、逆説的に考えると万人向けともいえるかと。キャラクターの多い本作ですが、全編通じてどのキャラに視点を置くかで全く違った印象を受けます。未視聴の方にはぜひ一人のキャラに同調して少女たちの戦いを見届けて欲しく思います。