jethro さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
長門有希が願った理想の世界
劇場映画「涼宮ハルヒの消失」以来5年ぶりの
「涼宮ハルヒの憂鬱」のスピンオフ作品(というより二次創作?)
キャラクターデザインは異なるが
キャストはオリジナルシリーズと同様
また、あの校舎、あの校門、あの部室
等々、背景のデザインやアングルが
それなりに継承されたイメージで描かれており
「全くの別物」という意識を感じさせない
位置付けとしては
「涼宮ハルヒの消失」をリスペクトしている感じで
(注: ハルヒのネタバレです。↓)
{netabare}寡黙で、造られた存在である少女「長門有希」が起こしてしまった
感情の発生というバグ
それによりもたらされた願いが現実化した世界
そんな {/netabare}
ifの物語的要素を内包している
だったらメガネはいらないだろうとも言えますが
そこはスピンオフということで・・・
あの長門を知ってるから感じられる酸っぱさがあり
あの長門を知っているからキュンとさせられる
なので
「ハルヒ」を知らない世代の方たちが
単品で楽しめるかどうかは未知数
知ってる身としては
「ハルヒ」を見てからの方が深いと思います。
もちろん劇場映画「涼宮ハルヒの消失」合わせるとなお深い
魔法や超能力、未知の力が存在しない世界の中で
彼らの青春を再び見る事が出来る喜びに酔いしれました。
原作の谷川流さんの意思決定と本作漫画を執筆した ぷよ さん
両者がどの程度の割合で本作に関わり本作が作られたか定かではないが
スピンオフというにはもったいないくらい、実に素晴らしい
「涼宮ハルヒ」ファンをも唸らせるストーリー展開でした。
また、京都アニメーションからサテライトへと制作会社が変わったり
キャラクターデザインも異なったりといったハードルも見事にクリア
これは、同一キャスト、オリジナル版からのアレンジ音楽など
かゆいところに手が届くファンサービスが
功を奏した結果だったのではないでしょうか
制作に関わった全ての人が「本当に良く涼宮ハルヒを考察している」
各キャラクターの独特の動き、長回しの固定カメラの演出
ただ登校するだけのシーンが本当にうまくハルヒの世界観を表現している
スピンオフと言う事で、すぐさま「別作品」と割り切らず
ハルヒファンにも存分に楽しんでもらいたいという
作り手側の熱意がひしひしと感じられました。
繰り返しに成りますが
本作で初めて「ハルヒ」に触れ感動した皆様は
是非オリジナル版も!!
そしてこの夏、どっぷりハルヒ漬けです。
{netabare}一瞬ループを連想させた最終回のCパートのオチも最高でした。 {/netabare}