「コードギアス 反逆のルルーシュ R2(TVアニメ動画)」

総合得点
92.9
感想・評価
10683
棚に入れた
36129
ランキング
15
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ゼロレクイエムの真相

※核心部分に触れているので、未視聴の方はご注意を(フラッグ立ててますが念のため)


1期と比べると不満点多数。具体的に幾つか挙げると、

・ルルーシュの知略策略のネタ切れ
→足場崩しの連続、戦闘の勝敗は基本的にナイトメアの性能ありき、百万のキセキのあまりの酷さ。

・脚本の都合で動かされるキャラ
→シュナイゼルの提示する胡散臭い証拠のみで、あっさりゼロを裏切る黒の騎士団など

・さんざん期待させといて、見せ場がないままあっさり退場したナイトオブラウンズ


1期よりも全体的に展開が大味過ぎて、緊張感に欠ける場面が目立った印象。
それでも、先読みしづらい超展開の連続は作品の特色だし、引きの良さも抜群。
視聴者を飽きさせない作りは相変わらず、実に上手い。
そして何より、1期からの各キャラのドラマをきっちり描き切ったことが素晴らしい。


「俺は人々の、願いと言う名のギアスにかかる。世界の明日のために」


ラストは大方の予想通りではあったけど、実際ゼロレクイエム決行シーンを目の当たりにしてみると
非常に胸を打たれる。私的に嬉しかったのが、ルルーシュがギアス=王の力を肯定的に捉えたことだ。
この力があったことで、たくさんの人が傷ついた。それでも世界の明日のために、ルルーシュは見事に
ゼロレクイエムを完遂させた。世界中の憎しみを集めても、その真意を理解してくれる人たちがいる。
王の力は人を孤独にするという考えだったC.C.への救いにもなっているだろう。

本作のキーアイテムであるラストカットの折り鶴。
折り鶴は願いの象徴とも言われている。
ギアス=願い この昇華のさせ方は素晴らしいと思った。
ルルーシュのギアスのマークがどことなく折り鶴の形に似ているのは、偶然ではないだろう。



・ルルーシュ生存説

放送終了後、ルルーシュは実は生きているのではないか?という説が浮上し、話題となった。
実際それらしき伏線が、作中至る所に散見される。生存説の根拠をまとめたサイトもあるので
興味のある方は是非に。

一つ例を挙げると、心音の演出は凄いと思った。
ルルーシュ死亡時、ナナリーが泣きながら呼びかけるシーンで「ドクッ」という心音が聞こえる。
(実際確認してみたけど、確かに聞こえた。お兄様だけで良かったのに・・・の台詞の後)
ルルーシュはC.C.もしくはV.V.のコードを継承しており、
TURN15のシャルル皇帝同様、一度死んでから不死の体に。心音はコード発現の合図。

他にもコードを継承している根拠として、ナナリーが瀕死のルルーシュに触れた際の記憶映像がある。
個人的にもこのシーン、最初に見た時から引っ掛かりがあって、
確かにナナリーは相手の嘘を見破る能力があるが、相手の記憶を正確に読み取れるレベルではない。
つまり、コード保持者であるルルーシュの記憶が流入したと考えることができる。
まあ、ナナリーがルルーシュの真意を知ったことを、
視聴者に分かりやすく説明するための演出とも考えられますが。
でも実際、コード保持者に触れた際に接触者に記憶が流入するシーンが作中で何度もあるんですよね。


ただまあ、もし生きてたなら、せっかく綺麗に閉じた物語なのに
ルルーシュの決意とか、エピローグとか色々台無しなので、どうか死んだままでいて欲しいw
でも作中等に散りばめられたピースを
ルルーシュ生存という完成形に当て嵌める作業ってのは結構楽しかったりします。
スタッフがどちらとも取れるような作りにしたのは明白でしょう。
あと心音の件ですが、今思えばスタッフが議論を呼び起こすために暴露したんでしょうね、きっと。
これは明らかに言われなきゃ気付かないレベル。

投稿 : 2013/08/06
閲覧 : 801
サンキュー:

89

コードギアス 反逆のルルーシュ R2のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
コードギアス 反逆のルルーシュ R2のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

ワタが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ