ヒロフィナ さんの感想・評価

4.6
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

あと一歩で2011年のNO.1になれたかもしれなかったのに...、アニメ界の"王の力"を使いこなせなかった駄作。

今見ても充分良く思える作画、澤野さんプロデュースの迫力満点のbgm、梶さんに始まり名が知れた人ばかり集めた声優陣の名演技、中二本能を刺激される最高のOPED(特に2クール目のopはあらゆるアニソンの中で一番好きな曲です)と、表面的な要素は完全無欠といって良かっただけに、本当に脚本が残念だった。

1クール目はいいのです。主人公がヘタレだなんだと言われつつも最後には、ガイや皆を守るために自ら戦いに出向きました。結果的にガイは助けられませんでしたが。12話の最後は泣けました。

問題は2クール目です。ヒロインの一人が死んだのはまぁややグダってたストーリーを盛り上げる名場面としていいとしましょう。しかし主人公が闇落ちしてからがおかしかった。階級制度を進めといていざ実行したらやりすぎだと言い出すシュガーさん、伏線も何も無しに突然戦闘モード?(苦笑)になるいのりさん、人の心の形とか関係なくただの都合のいい戦闘武器に落ちぶれてしまうヴォイド、わけもわからず復活するガイ(盛り上がりに欠けるとしても全体の整合性を考えるならラスボスは絶対ユウで良かったと思うのですが...)、祭の死を糧としていない勝手な集と颯汰の仲直り、あの10話だけで脚本の粗がポンポンと出てきます。本当にもったいなかった。

1クール目のラストが普通にいい感じに終わってたので、分割2クールにして、1クール目が終わった段階でじっくり考え直してから2クール目を作れば不整合な物語になることなく筋が通ったものになったと思います。なんとなくその場の盛り上がりだけを考えて2クール目を突っ切ってしまったのが失敗の要因でしょう。