ヌンサ さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
それでも、現場に同情してはいけない
放送前にちょうど、舛本和也さんの「アニメを仕事に!」という本を読んで、制作進行というポジションの仕事内容と大変さを痛感していたときにこの作品が放送されることを知りました。
視聴後は、本で描かれていた内容をさらに強く実感することができました。
この作品のすごいところは、例によって水島努監督によるスタッフへの要求の高さです。
アニメーション現場における"良い結果"と"悪い結果"を、いわば作画スタッフさんに演技させるわけですから。
作中で"すごい作画スタッフが描いた絵"と表現された原画には、それだけ実際にその絵を描いている原画スタッフさんへプレッシャーがかけられているわけです。
もしかしたら、例えば"杉江茂さんが描いた原画を専門で担当した作画スタッフさん"が実際にいるのかもしれませんね。
そうなると、この作品の制作現場では作画スタッフさんも、手で演技をしているということになります(考えすぎ?)。
何となくはわかっていましたが、アニメーション制作現場の厳しさをこれでもかと見せつけられてしまいました。
しかし、だからと言ってこれから「あにこれ」での評価にこの作品が影響してはいけないような気がします。
厳しい結果に終わった作品に対して「予算が足りなかったのかな」、「優秀なスタッフが集められなかったのかな」とか言って評価を甘くしたら、素晴らしい結果を残した作品に対してフェアじゃないからです。
水島努監督はもちろん、今後この作品中で語られた失敗を自ら犯すことを許されません。
自分で自分の首を絞めてまでクオリティの高いアニメ作品を創った監督とスタッフさんにはただただ頭が上がりません。
根拠のない非難はしませんが、これからもスタッフには同情せずにアニメを評価していきたいです。
・・・なんか偉そうですみません。
P.S. アニメーターの待遇改善は、是非やってもらいたいですね。
参考動画「アニメができるまで」↓
① https://www.youtube.com/watch?v=rXlQnOmLEuw
② https://www.youtube.com/watch?v=-jBBad5urN8
③ https://www.youtube.com/watch?v=dPmA-4KDlAc
④ https://www.youtube.com/watch?v=D4J-MxrtLyE