シャベール大佐 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
リアルっぽい中世の雰囲気が魅力的
百年戦争の時代のフランスが舞台、争いごとの嫌いな魔女マリアが主人公のファンタジー作品。
なかなか面白かったです。
中世の戦争の様子や庶民の生活などが、かなりリアルっぽく描かれていて(本当にリアルかどうかは知識がないのでわかりませんが)、雰囲気はとても良かったです。
内容的には、宗教が結構がっつりとストーリーの本筋に絡んでいて、マリアと対立する大天使ミカエルや地上の教会などを安易に悪者にして倒すことで一件落着というわけにもいかないだろうし、最後どうやって話をまとめるのだろうと興味を持って観ていました。神がいるのに、なぜ世の中から争いごとがなくならないのか?とか、なぜ不幸な人を救ってくれないのか?というような疑問は、宗教の重みが今とは比べようもないほど大きかった時代から多くの人が考え尽くしてきたような問題だと思うので、そのようなテーマに対して、なるほどそうだったのか!と膝を打つような答えをこの作品に期待するのは酷というもので、まあ無難にまとめていたのではないでしょうか。
あまり宗教的な重い内容まで考えすぎず、あくまでもそれらは物語に深みを持たせるための背景としてとらえ、マリアとジョセフのラブストーリーとして楽しんでも良いかと思います。
キャラクターは主役のマリアはもちろんのこと、ジョセフ、エゼキエル、ガルファ、エドウィナなど脇役も魅力的に描けていました。
個人的には1月にスタートしたアニメの中では最初から最後まで安定して最も楽しめた作品でした。