おぬごん さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
帰ってきたデュラララ!序
2010年に1期が放送され(特にその手の女性に)大人気となったデュラララの、5年ぶりの2期
制作会社も放送局も変わり、放送は分割3期という異例の形態に
まず一言………いくら何でも遅いよ!!
しかし時を経たとはいえ、雰囲気は1期(の後半)とほとんど同じ
1話のドタバタや、前半に描かれる登場人物たちの「歪んだ物語」は、いかにもデュラララという感じで、凄く懐かしい気持ちにさせてくれた
ただ登場人物が増え、更に彼らが所属する団体、陣営も増えたことで、人物関係や物語が複雑化
まあそこはスタッフも敢えてそう作ってるわけだし、ぶっちゃけ「全部あいつのせい」ってことだけ分かってれば楽しめるんだけど、気楽に見たい人には難点だったかなあ
あとこの2期を見ていて気づいたんだけど、この作者の作品のキャラたちって
①設定がぶっ飛んでるけど実は常識人(セルティ、静雄etc)
②人間がぶっ飛んでるけど、行動原理は実は人間的(矢霧姉弟、クレア、ラッドetc)
③普通にいい奴(門田、フィーロ、マイザーetc)
④人間が見えてこないキャラ(青葉、ヒューイ、社長etc)
の4種類に分けられるんじゃないかと思う
で、①と②のキャラたちには、常識人だったり愛が行動原理だったりするギャップから、感情移入しやすく作られてる
③のキャラはいい奴なので、もちろん感情移入しやすい
そして①②③のキャラたちが読者に好意的に映ることで、比較的ぶっ飛んで描かれていないはずの④のキャラたちが、非常に不気味に感じられるようになっているのだ
そしてこの2期では、本来最も感情移入されるべきで、地味だけどいい奴な③だと思われていた主人公・帝人が、②や、ともすれば④に見えるようになる、という仕掛けがなされていて面白かった
(「人間LOVE」な臨也を②とするか④とするのかは受け手次第でw)
この2期で描かれた事件自体は最終回で一段落がついたが、それは大きな物語の始まりに過ぎないことが匂わされ、
ラスト数シーンでは、驚きとともにちょっとスカッとする展開が待っていた
まあタイトルの通り、この2期はまだ「承」にすぎないということで、7月からの「転」を待ちたい