蒼い✨️ さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
エロと萌えと感動と。
【概要】
アニメーション制作:feel.
2012年1月 - 3月に放映された全13話+OAD+OVAのTVアニメ。
原作は、松智洋によるライトノベル。
監督は、川崎逸朗。
【あらすじ】
瀬川祐太は、18歳の大学生である。
幼児の時に両親を失い、年の離れた姉の祐理に支えられて(依存して)2人で生きてきたのだった。
ところが姉は、2人の子持ちで資産家の男と結婚。
瀬川祐太は腹を立て、姉一家と距離をとりたくて高校入学と同時に下宿暮らし。
その気もないのに姉の夫(義兄)の金で大学に進学したのだった。
ところが姉夫婦は飛行機事故で、とってつけたように死亡。
未成年者である瀬川祐太は、法的資格も経済力もないのに、
両親を亡くした14歳、10歳、3歳の姪っ子を一緒に住まわすために親戚の反対を押し切って、
逃げるように引き取って学生向けアパートで同棲を始めたのだった。
これは、両親が死んだけど明るく頑張って生きている3姉妹。
そして、それをバイト暮らししながら見守ってる瀬川祐太(おいたん)偉い!
という一見、美談風味のアニメです。
【感想】
1話目からギャグが面白くない!
路上研究会のキモオタ先輩とか特に笑えないです。
あと、幼い子のサービスシーンが過剰で既に食傷気味。
序盤から嫌な予感がしました。
そして、2話目で三姉妹の両親は飛行機事故に遭い、200名の乗客とともに帰らぬ人に。
作者としては、ハートフルファミリーコメディで視聴者に感動して欲しいのでしょうけど、
おいたんを八王子のワンルームアパートで三姉妹と同棲させ、ラッキースケベ状態にするために、
おいたんの両親は15年ほど前に他界、姉夫婦(三姉妹の両親)は2話目で事故死。長女の実母も死亡済み、
いつでも会いにいける距離で別々に引き取ると言っている親戚を悪者にして逃げ出したり、
シチュエーションが作為的すぎて、あざとさが濃すぎでモヤモヤします。
状況を作るために、わざわざ親を皆殺しにしたところになんか変な感じがしました。
もし、姉の家のお子様が三姉妹の美少女ではなく、男兄弟だったら?
瀬川祐太くんは、『俺のところに来ないか?』と言ったのでしょうか?
年端もいかない女の子たちとの共同生活前提の美談仕立てに何故疑問が涌いたのか?と言うのは、そこです!
何よりも気になった点として、身寄りの無くなった大学生が一人で働きながら学業と両立してことですら大変なこと!
大学生が一生懸命バイトしても、年収は200万円にも届かないでしょう。
別の方も書いてますが、学生でも収入が一定額に達すると税金を納めなければならず、
そこから4人分の学費と生活費をそれで賄うなんて、絶対に不可能です。
大学生がバイト三昧で学業と両立して一家の大黒柱(パパ)になろうとか、
ちょっとでも社会知ってれば不可能だと分かる話でしょうに。
(原作によると後に親族のおかげで姉夫婦の遺産とか保証金から毎月30万円ずつ振り込まれてるみたいですけどね)
それに、おいたんのやったことは未成年者略取という立派な犯罪です。
たとえ三姉妹の同意があろうと未成年をアパートに連れ込んで一緒に暮らすとか誘拐です。
創作はファンタジーだから突っ込まないほうがいいのかもしれませんが、
中途半歩にリアル要素を混ぜたせいで、どうにもこの物語に破綻というか違和感を拭えません。
友人たちや親戚一同にいっぱい迷惑をかけて、周りが善意で支えてくれてるのに、
おいたんは『周りに迷惑かけてもいいんだ!』と開き直って口に出したり、
トラブルの原因の大部分が、おいたんの不注意と能力不足なのに、
他の人が手助けして解決してもなんにつけ、三姉妹の思考が『おいたん、ありがとう!』になるのは、
不可思議に思いました。
物語の都合で親を殺したり妙な展開にするのはキッズ・ウォーなど実写ドラマで使われてる手段で、
このアニメが特別におかしいわけじゃないのかもしれませんけどね。
でも、無茶ぶりが凄くて良い評価はできません。
褒めるところがあるとしたら、版権絵が可愛い、三姉妹の声優さんが頑張ってるってところでしょうか?
ちっちゃい子が大好きでストーリーの考察に拘らない人なら楽しめるかもしれません。
でも、私はダメだったです。
だって、このアニメの主人公がやったことは三姉妹を籠絡して、
あれほどしつこくパパの地位に固執していたのに{netabare}高校を卒業すらしていない長女と結婚して、 {/netabare}
義兄の立派な一軒家と遺産を乗っ取ったのですから!(原作の展開を含む)
好意的ではない内容になってしまいましたが、これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。