しんばくん さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
寄生は「格率」なのかもしれない。スリルのある展開が魅力の作品。
ジャンル :SF、青年漫画
話数 :全24話
原作 :岩明均(漫画)
アニメーション製作 :マッドハウス
監督 :清水健一
脚本 :米村正二
キャラデザイン :平松禎史
音楽 :Ken Arai
主人公声優 :島﨑信長
OP :「Let Me Hear」歌 - Fear, and loathing in Las Vegas
ED :「IT'S THE RIGHT TIME」作詞 - Daichi Miura、Liv NERVO、Mim NERVO / 作曲 - T-SK、Liv NERVO、Mim NERVO、Daichi Miura / 歌 - 三浦大知
参照元 :Wikipedia「寄生獣」
【あらすじ】
平凡な高校生である泉新一は、ある日突然飛来してきた「パラサイト」の襲撃を受ける。間一髪で脳への寄生は免れるが、パラサイトは新一の右腕に寄生、同化してしまう。右手にちなんで「ミギー」と自ら名乗るパラサイトと人間の奇妙な共生生活が始まることに―。 寄生獣 セイの格率 公式ページ「作品紹介」より一部抜粋
【特徴】
①バトル、サバイバル、アクション
②協力、友情
③哲学
④グロ
【長所】
①刻々と変化する状況と強敵からの逃避という緊張感のある状況から飽きが来にくい
②次回への引きは強め
【短所】
①物語の幕引きを想像しやすい
【短評】
{netabare} まず長所①です。新一とミギーは生き残りをかけて転々と移動します。逃げるより迎え討った方が良い状況や只管逃げる様子が描かれていました。移動した先では様々なキャラと出会い、新一の心境も変化して行くなど、何かと「変化」に富んだ作品でした。この変化こそが本作の大きな魅力のうちの一つだと感じました。
続いて②です。これも①に準ずるところもあるのですが、本作はサバイバルを描いた作品でもあり事態は刻々と変化します。一段落しても敵は何かしらの行動を起こそうとする訳で、そういった次回へ引くような終わり方をする事が多かったです。
次に短所です。生死の予想は出来ないものの、ミギーが賢いという設定とどこか人間らしい思考が出来る事が仇となって想定通りの結末を迎えるのではないかと思われます。{/netabare}
【総括】
スリルと奥深さのある作品でした。迫り来る危機をどの様に打開して行くかといったサバイバルをしつつ、「格率」という哲学をテーマに生存原理に葛藤する様子を描いた作品です。尚、やや猟奇的な表現が多く、苦手という方は注意が必要です。
【蛇足】
●哲学
奥深いものです。
深くない哲学は・・・多分無いです。
とは言ってみるものの
私自身はテーマの格率について
「そういうものだよね。」
という感じで特別深く考える事は無く
描かれた様子からそのまま感じ取りました。
因みに「格率」とは
「そうあるべき、と誰かに教えられたわけでもないのに、それぞれが自ずから理解・実践している行動規範」
なんだそうな。
「セイの格率」の「セイ」が何故カタカナなのかというのは
本編で「セイ」に当たる何かが描かれているのでしょう。
考えさせられます。
●バトルと音楽
高揚させられました。
多分この事についてはBGM依るところが大きいのかなと思いました。
結構疾走感のあるエレクトロBGMでした。
また、緊張感に関してもBGMに依るところが大きくて
おどろおどろしい場面ではドスの利いた重低音の曲。
敵との対峙ではエッジの利いた激しいリズムの曲。
曲のバリエーションは少なくも多くも無く普通ですが
個人的にはOP曲の「Let Me Hear」を含め
音楽全般に大変満足しています。
●キャラデザインと作画
原作がどのように描かれているのか分かりませんが
少し控えめなデザインに感じました。
それから
バトル描写が豊富な作品だけに
もう少し滑らかに動くような凝った作画なら良かったのにと
少々勿体無く思いました。
【思った事】
なるほど。
そういうオチになったか。
という具合に感動が爆発するような事にはなりませんでした。
が
毎回ハラハラさせられる展開ですっかり嵌る事が出来ました。
大満足です!