drts さんの感想・評価

4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

切なくて清々しい

原作未読、アニメのみの感想です。

私は初めてこの作品を見たとき、数話ごとに泣くとは思っていませんでした。

物語はどちらかというと人物描写に重きを置き、主要人物たちの苦悩や葛藤を描き、そこからどのように成長していくのかを凄く丁寧に展開させています。

少々ポエムちっくなセリフが混ざってきますが、それは彼らの青臭さというか、嘘偽りのない本音を上手く演出できているのではないかと私は考えました。そのセリフがあまりにもストレートで苦手な方は苦手なのかもしれませんが。

声優の皆さんの演技も文句がなく、若手の方が多いですがそれでも実力派な方々が多く違和感なく見れました。

キャラの評価は、主要人物たちに関しては文句は一切ありません。彼彼女らはまだ中学生なのに力強く今を生きようともがいている。その度合は互いに違くても、彼彼女らのその力強さに私自身は胸を打たれてしまった。

作画は文句ないです。ところどころ力尽きたのかなというカットもありますが、作画崩壊ということもなく、見てて気になったというところはないです。むしろ演奏シーンなどあそこまで微細に描いていたことに感嘆しました。

音楽は言わずもがな。素晴らしかったです。

正直見る前はこんな胸を打つ作品だとは思いませんでした。またラブコメちっくな作品だとばかり思っていたので、いい意味で裏切られた結果です。最終回を見終えて色んな思いがめぐり、切なくもなりましたが、それでもこの作品に生きているキャラたちの様子を見て清々しい気持ちにもなりました。ここまで綺麗に終わらせてくれると何も言うことはありません。ただただ素晴らしい作品をありがとうと思うばかりです。