明日は我が身 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
キャラ同士の掛け合いがリアルですごい(*´ー`*)
アニメーション制作現場を舞台にしたヒューマンドラマ。
主人公宮森あおいが高校時代の4人の友達と一緒にアニメを作ることを夢見てアニメ業界へと足を踏み入れる物語。
脚本(キャラの掛け合い)の作りが最初から最後まで細かく丁寧でテンポの良いアニメだった。
だが正直言って1クール目と2クール目で方向性が変わるアニメ。
1クール目は新人として奮闘する宮森のイキイキした活躍が見られるのが魅力……というか、宮森がストーリーの中心になっていてちゃんと主人公をしている。
だから同僚の太郎がなんか問題を起こしたり、スケジュールがズレると宮森に感情移入しながら視聴者も焦ったり、イライラしたり出来る。
また、スランプ脱却をかけた木下監督と本田さんの奇妙な友情や、遠藤さんと下柳さんの和解などがかかれていて、かつこれらを解決しないとアニメ「エクソダス」が完成しないのでは?という緊張感があった。
それに対し2クール目は、アニメ業界に夢を見てその夢が打ち砕かれた少年である平岡が心理描写のメインとなっている。そのため宮森がただ話を円滑に進める道具になってしまっていて、1クール目と比べると視聴者と宮森の間にやや距離が出来てしまっている。
また、1クール目の木下監督のスランプや遠藤さんと下柳さんの和解などと違って、平岡の改心はアニメ「第三飛行少女隊」が完成するためのキーにはなっていなかったため「うんうん平岡の気持ちはよくわかるよ…でも平岡のシーン長いよ、アニメ制作の本筋に早く戻ろうよ」って気分になってしまった。
逆に、上記の理由ゆえに野亀先生と木下監督の和解の流れは非常に良かった。
アニメ「第三飛行少女隊」が完成するためのキーになり得るエピソードだからである。
何より平岡メイン、宮森サブでテーマを書くのではなく、あくまでも宮森メイン、平岡サブでテーマを書いてほしかった。
また、最終回の宮森の答えがやや抽象的な気がするのも惜しい。
1クール目は人間ドラマに緩急があり、作品制作への緊張感もあり「アニメSHIROBAKO」を見てる感じがするが、2クール目は「仕事紹介ドキュメンタリー番組SHIROBAKO」を見てる気分だった。
ただずかちゃんが救われたのはすごく良かった。
泣いたのがずかちゃん本人ではなく宮森ってのも素晴らしい。
「評価」的な観点から目を離し、「好きか嫌いか」でいうと「好き」な作品だし良くできた面白い作品なのは間違いない。
2期がもしあればパワーアップして帰ってきて欲しい!!!!