ostrich さんの感想・評価
3.2
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
胸に残るは二丁拳銃
私のアニメ鑑賞スタイルは
レンタル店でシリーズ全巻まとめ借り、まとめ鑑賞です。
お金を払っておりますので、基本的に「切る」ことは、ありえません。
どんな作品でも借りた以上はがっぷり四つで鑑賞するスタイルゆえ
{netabare}本作のゴーストバスターズをクソ真面目にしたような序盤には、
言いようのない気恥ずかしさと不安感を抱き、
ついに主役と思しき男がバイクの後部座席に棒立ちしながら、
こちらに二丁拳銃を向けて来たときには、{/netabare}
「…あー、これ全部観なきゃいけないんだ」
と消耗戦を覚悟しました。
…そしたら、1話終盤で驚きの展開。
{netabare}バスターズたち全員、み・な・ご・ろ・し!{/netabare}
1話のテイストが好きな方には申し訳ないですが、
私の率直な感想は「助かった…」に尽きます。
実のところ、2話もそれほど面白いわけではなかったのですが、
どうやら、{netabare}時間を倒置して描いていること{/netabare}が予測できたので、
何とか次話に進み、無事完走。
3話以降はそれなりに関心を持って観ることが出来ました。
{netabare}
最終的には前述した序盤の仕掛けもうまく作用していたと思います。
結末がある程度提示されているので、
何気ない日常シーンもどこか破滅の予感に満ちていて
切なく感じる効果を生んでいます。
逆に言えばバッドエンドのショックを和らげてもいますね。
本作は作品の性質上、原作との整合のために、
バッドエンドは避けられません。
したがって、序盤の仕掛けは、原作未読でバッドエンドを忌避する人に
何とか鑑賞してもらうための戦略だったのかもしれません。{/netabare}
…と、お話それ自体には全然文句がないのです。
ただ、どうしても気になったのは、
キャラクターが内面をしゃべり過ぎなこと。
まあ、本作に限らず、実写を含む日本の映像作品は
全般的にそういう傾向があるし、
そういう作品をすべて毛嫌いしているわけでもないのですが、
本作はやけにひっかかってしまいました。
それは、たぶん、本作がキャラクターの内面を映像で(セリフに頼らず)
表現できていないからではなく、
表現できているのに喋っちゃってるからなんですよね。
たとえば、{netabare}ラスト付近でヨミが携帯電話を刀で突き刺すシーン。
刀がどこに突き刺さっているかを示すショットで
十分にヨミの心情と結末を暗示できているのに、
ヨミ自身がしゃべっちゃうんですよね。{/netabare}
よいアイデアであり、よいシーンだと思うだけに、すごくもったいない。
あそこはヨミのセリフがまったくなければ、
泣いてたかもしれないのですが。
と、いくぶん残念な作品ではありました。
全体的に面白い感触は残っているけど、
思い出すのは{netabare}棒立ちで二丁拳銃の{/netabare}シーンだったりするんだよね…