ピピン林檎 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
Key同等。つまりAngel Beats! CLANNADが好きな人なら楽しめる作品
放送終了後の本サイトでの評判が非常に高く、かつ恋愛ものらしかったので、これはひと通り視聴しておくべきかな?と思って急いで完走してみました。
ただ、結果的には、確かに青春ものではあるけれども、恋愛ものというとちょっとピンと来ない感じで、その点でKey(麻枝准氏)脚本のAngel Beats!やCLANNADと同等の作品という印象を受けました(肝心の所で下らないギャグを入れてしまい、かなり白ける点も含めて)。
本作は{netabare}ピアノ演奏者である少年が視点人物となっており、彼の視点を通してヴァイオリン奏者であるヒロインの姿{/netabare}が次第に明かされていきます。
そのヒロインの本心がようやく示される最終話(第22話)を視聴した後に、冒頭の第1話を再視聴してみたのですが、ここで結構個人的にはガッカリ。
というのは、私個人の意見では、名作というべき作品は全ての伏線が回収された後の2周目の視聴時が一番面白いと思っていて、例えば私が名作と評価する作品でいうと・・・
{netabare}
(1)魔法少女まどか☆マギカ
→第10話でヒロインほむらの本心が明かされたあとに第1話に戻って再視聴していくと、なるほど1周目では読み取れてなかった彼女の本心が実に見事に彼女の仕草や表情に描写されていることが分かってきて感動が増した。
(2)俺の妹がこんなに可愛いわけがない
→第2期の第15話でヒロイン桐乃の本心がようやく明かされたあとに、同作第1期の第1話に戻って再視聴していったときも同様。
(3)アイドルマスター(アニマス)
→第24話でヒロイン天海春香の本心が明かされたあとに第1話に戻って再視聴していった場合も同様。
{/netabare}
これらの例にならって、本作でも同様の感動が待っているかも・・・と淡い期待を抱いて2周目に入ったのですが、
{netabare}
①ヒロインかをりが視点人物(公生)と初めて視線を合わせる公園のシーンで涙目になっていたり、ヴァイオリン演奏の後で彼に初めて感想を求めるシーンで手が震えていたりするのは良かったのだけど、
②彼と親友の渡君と公園で初めて会話を交えるシーンが余りにもマンガちっくで渡君に媚び過ぎており、それとの対比で彼女にとって真に重要であるはずの人(公生君)との接し方が酷過ぎて最終話で明かされる彼女の本心とは全然整合性が取れていない。
{/netabare}
私はこれでかなり興ざめしてしまいました。
2周目を続けるかどうか、今ちょっと迷っています。
ですが、公平に見て、1周目だけでもかなりドラマチックなシーンは多かったし楽しめたので、個人的は名作とは思いませんが、十分に楽しめた優良作だと思います。