天翔龍閃 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
あの花に匹敵する涙腺崩壊作品
原作未読、変に予習もせずあらすじもわからないまま観たのが良かったのだろうか。
感動した。素晴らしかった。
最近、こういうタイプの作品に出逢えてなかった所為もあるけど、こういうのって理屈じゃないんだなと改めて感じた。
いや、理屈も理由も確かにあるんだけど、あの時のかをりと公生の会話が〜、行動が〜、心理描写が〜等と、それを言葉に表してしまうと余韻も趣もあったものじゃないような気がしてしまうので。
「最終話まで観終わった後、感涙に咽ぶ自分がいた」
これでこの作品に対する僕の評価を察して欲しい。
ジャンルとしては、青春恋愛モノ。でも、ものすごく純粋な恋愛。
作中に「いちご同盟」 の書籍がピックアップされる場面がある事から、それのオマージュ的な作品なのだと思う。内容も似たような素材が出てくるのでおそらく。
また、音楽の事を全く知らない人でも心を揺さぶるような刺激的な演出があり、とても見応えがある。
例えば、「ヒカルの碁」や「ちはやふる」等の作品は、囲碁や競技かるたのルールを知らずに観ても、物凄い迫力が伝わってくるし、その演出が巧くとても面白く感じる。仮に最後までルール等理解出来ずとも、その面白さは変わらない不思議。
この「四月は君の嘘」という作品にもそういう面白さがあった。だから、音楽系のストーリーが苦手で敬遠しがちな方も楽しめる作品と言えるのではないだろうか。
特に第2話、第4話、第8話、第10話、第13話、第18話は、演奏と演出が見処の回で、身体に電気が走る様な感覚を覚えたりも。
また、第10話、第13話、第22話では、使われているセリフは同じだけれど、対象の相手とそこに込められた想いがそれぞれ違っているものがある。何れも言葉で直接伝えるのではなく、音楽を介して想いを伝えたいという演出で、他にも所々でそのようなセリフがあるので、探して対比・比較してみると理解が深まると思う。
声優さんについては、主要人物もそうでない人物も演技が素晴らしい。かをり役の種田さんを始め、椿役の佐倉さん、公生役の花江さん、渡役の逢坂さん。今が旬な実力派ばかりで聞き入ってしまう。
種田さんはもう、ポスト堀江由衣って感じで一時代を築いていきそうな、最近ノリにノッているイチオシ声優さん。
どうでもいいけど、最近地元のツレが結婚して式に参列した際に、顔は逢坂さん似なんだけど髪型は相座武士似っていう中途半端なハイブリッドを目撃して和んだ。
音楽は、OP、ED共に良い曲ばかり。1期OPのGoose house「光るなら」、EDのwacci「キラメキ」、2期OPのコアラモード.「七色シンフォニー」、EDの7!!「オレンジ」。音楽を題材にしている作品だけあって、耳に残る曲が多い。
「光るなら」はメインキャラの声優さん方が、事あるごとに口ずさむくらいハマっていたようで…まさに光るならシンドローム!とかなんとか。ニコ生だかラジオだかで言ってました(笑)
個人的には、「キラメキ」の公生&かをり演奏ver.と「オレンジ」のAcoustic ver.が心にグッとくるのでお気に入り。因みに、キラメキはカラオケでのレパートリーに入れました(笑)
作中挿入歌として様々なクラシックが流れており、癒し効果があったりなかったり?なので、これを機にクラシックへの門を叩いてみるのもいいかもしれない。